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男の"夜職"相談室
~福岡の風俗を解説!
男性スタッフの待遇は?~前編



男の“夜職=ナイトワーク”専門のQ&Aサイト
ここは新宿歌舞伎町、繁華街の裏通りにある古いビル。
怪しげなスナックやマッサージ店が入り乱れるこのビルの一室に「男の夜職相談室」はある。
といっても、ドアに表札などは一切掲げられていない。
「男の夜職相談室」とは、運営しているホームページのタイトルで、ここはその事務所。
そのホームページには、様々な境遇の男性達から、
風俗やキャバクラ、ホスト業界といった「夜職=ナイトワーク」についての質問や相談が送られてくる。
それに答えるのは、この相談室の“オーナー”である。
そのオーナーとは、小柄でガングロ、首元には金のネックレスをジャラジャラと鳴らしている、極めて怪しい風体の爺さんなのである。
過去の経歴は一切不明。聞いたところで何も教えてはくれない。
このオーナー、そんな胡散臭さとは裏腹に、持ち込まれた質問や相談事には、時に優しく、時に厳しく、返答をする“だけ”。
相談料の類は一切取ることはない…。
サイトの運営費や事務所の家賃、唯一のスタッフである私のバイト代等、諸々の経費はそれなりの金額になるはずだが…。一体どうやって賄っているのであろう。
そんなオーナーの財力を考えると、ひょっとするとこの爺さん、ナイト業界では“伝説の男”とか“フィクサー”とか呼ばれていたのかも知れない…。
まあ、しかし私としては、出社してホームページに送られてくる質問や相談事を整理するだけで、最低賃金の2倍近くの時給が貰えるのだから、この爺さんが何者だろうと全く関係はないのである。
あのカラスのように、自由に…。
「まったく、来るか来ないか、事前に教えてくれねぇかなぁ」私はそう呟いて席を立った。
先週は頻繁に事務所に顔を出していたオーナーだったが、今週に入ってからパタリと来なくなった。
どこか出張や旅行にでも出かけたのだろうか…。
それならそう言ってくれれば、別に朝から来ることもないし、ヒマになったら(基本的に常にヒマだが)休憩ということにして、パチンコにでも行くのに…。
まぁでも、私がサボることが分かってるから、あの爺さんも言わないのか…。

そう自嘲気味に笑いながら私は窓際に歩み、石原裕次郎よろしくブラインドを人差し指で降ろし眼下の街を見下ろしてみた。
すると、向かいの電信柱のてっぺんに大きなカラスが悠々と留まり、私と同様に街を見下ろしていた。
しかし、同じように見えて私とこのカラスには決定的な違いがある。
私は鳥籠のようなこの事務所に閉じ込められているが、ヤツは自由に飛んで行ける…。

この街のカラスは人を恐れない。
朝方などは飲食店が出した生ゴミの袋に我が物顔で喰らいつき、人間が近づいた程度では逃げも隠れもしない。
下手に追い払おうとすると逆に襲い掛かってくる勢いで、この街の王者然として自由に生きている。

あまりにヒマ過ぎで、頭ん中が三文小説みたいになってきた。
「はぁぁ…」
大きなため息をつき席に戻りパソコンを操作していると“男の夜職相談室”に一通の“相談メール”が届いていることに気付いた。
久々の“仕事”なのだが、その内容を一瞥することもなくプリントアウトする。
「はい仕事完了!」
と言って、オーナーのデスクにある書類ボックスに投げ入れた時に、“福岡”という文字が書面に見えた。

「福岡かぁ…」
そういえば学生の頃、友達のボロ車に乗って九州まで旅行したなぁ。
貧乏旅行だったけれど、福岡でパチンコが奇跡の大当たりをして、その金を持って繰り出した博多名物・屋台の料理と酒の旨さといったらなかったなぁ。
思えばあの頃は自由で、何も怖いものなんてなかったなぁ、この街のカラスのように…。

いかん、いかん。また文学青年みたいになってきた。
しかしそんな時代を思い返していると、ますますこんな事務所にじっとしているのがアホ臭くなってきた。
時計を見ると時刻は午後3時。
仕事は午後5時までだが、今日もオーナーは来ないだろう。
そうだ、もう一度あの頃のように自由に生きよう。
自由にパチンコしよう。今日は大当たりしそうな気がする!

私はそう決めて急ぎパソコンの電源を落とし、意気揚々と事務所のドアを開けた。
するとドアの向こうに、小っちゃいオッチャンが立っていた。
「おっ、どうしたんじゃ? どこかに出掛けるのか?」
「いやいや、オーナーの足音がしたんで、出迎えですよぉぉぉ。お疲れっす!」

咄嗟にしては上手く嘘がつけたと思ったが、オーナーには通用しない。
「どうだかのぅ。さしずめ今日もワシは来ないだろうとタカを括って、パチンコ屋にシケこもうと思ったか?」

ぐぬぬ…。と声に出そうになったが何とか堪えクルリンパと話を変える。
「オーナーのいない間に、またいくつか“相談”が来てますよ。書類ボックスに入れてありますから!」

オーナーは「フンッ」と鼻を鳴らしただけで自らの席に鎮座し、書類ボックスに手を伸ばして今しがた届いた“相談”に目を通し始めた。


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ご質問・ご相談
【タイトル】
福岡でナイトワーク希望、風俗業界で仕事したいんですが、色々教えてもらえますか?
お名前:松沢 様
年 齢:24歳
住 所:鹿児島県
【内容】
現在、地元の鹿児島県内に住んでるんですが、一念発起して“福岡”に出てみようかと思ってます。

僕の実家は農業を営んでおり、高校を卒業してからはその手伝いをしてます。
それが嫌という訳ではないんですが、遊びといったらパチンコしかないこんな田舎で埋もれていくのも、ちょっとどうかなと思っています…。

何でこんな風に思うようになったかというと、高校の同級で芸人志望の友達がいて、卒業後にプロを目指して東京に行ったんですけど…。
そいつがインスタに載せてる“東京暮らし”の様子がすごい楽しそうで、キラキラしてるっていうか…。
それを見てるうちに、僕も一度は都会暮らしを味わいたいと思うようになったんです。

ただ、僕には芸人になりたいなんて夢はないんで、東京よりも近場で、九州では一番の都会の“福岡”に行ってみようと思ったんです。

親は絶対に反対するんで、最悪、黙って家を飛び出そうかと思ってます。
それで、すぐに“寮”に入れる仕事を探そうと思ってネット検索していたら、高収入求人サイトで風俗店の仕事を見つけました。
そこには多くのお店で“個室寮完備”“即入居OK”などと出ていて、これなら“体一つ”で飛び込めるかなと思ったんです。

ただ、福岡に行ったことが一度しかないので不安があります。
また風俗の体験も、友達と一緒に鹿児島市のソープに行った一回だけで、福岡の風俗業界がどんなものなのか正直見当もつきません。
“中洲”という夜の街があることぐらいは聞いたことがあるのですが…。

そこで、福岡の風俗業界事情や、どこにどんなお店があるのか、また寮には本当に入れるのか、など教えて貰えると助かります。
よろしくお願いします。


「ほう、今回は鹿児島の薩摩隼人からの相談か。んで、福岡に攻め上るってか、チェスト~!」
「…」
何が“チェスト~”だ、西郷どんかよ!
私が無視していると、オーナーは不服そうに顔を顰めて、こちらを睨みつけた。

「まったく、最近の若者はノリが悪いのぉ。しかし、パチンコなんかつまらないから親の反対を押し切ってまで飛び出そうとは、どっかの誰かさんとはエライ違いじゃのう、ハッハッハッ」

「…。で、福岡の風俗事情についても答えられるんですか?」
今度はこちらが顔を顰めながら話を戻すと、オーナーは自信たっぷりに言った。

「当り前じゃ、場所がどこだろうが、風俗業界のことでワシに答えられん事などないわ。ただし…」
「はい?」

「まず、この質問に答えていく前に、はっきりさせておきたいことがあるんじゃが」
「ん? なんですか?」

「この相談者は“福岡”としか書いてないんじゃが、これが“福岡県”を差しとるのか“福岡市”を差しとるのか、ということじゃ!」
「えっと・・・ どういうことっすか?」

「福岡県には福岡市の他にも、“北九州市”や“久留米市”といった街もあるからのぅ。それらの街の風俗事情も必要なのかという事なんじゃが。まあしかし、“中洲”という地名も出とるし、キラキラした都会に憧れて、という動機からいってもまず福岡市のことじゃろうな。
そういう訳で、今回は福岡市界隈の風俗事情について説明するから、回答の際には、そう補足してくれるかのぅ」

「ガッテン! 承知の助~」

ノリが悪いと言われた当てつけで、大げさに敬礼ポーズを取りながら声を上げてみたが、オーナーは「フンッ」と鼻を鳴らしただけで、福岡県福岡市の風俗事情について語り始めた。


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“トクヨク”ってなんだ?
「それではまず、福岡風俗の特徴についてなんじゃが…」
オーナーはそう言って立ち上がると私のデスクに歩み寄り、身を乗り出してパソコンを操作した。

「ほれ、これを見るんじゃ」
その画面には大手の風俗情報サイトの福岡版が表示されていた。
「これを見て、何か気付くことはないか?」
そう言われて、そのページをスクロールしながら眺めてみるが…、福岡市、中洲、博多駅…といった地名以外に、いつも見る東京版と特に変わったところは見受けられない。

私は隣の袖机に腰かけたオーナーの顔を見て、首を傾げてみせた。
するとオーナーは大げさにため息をついてから言った。
「まったく、トロい奴じゃのう…。“業種検索”のところをよーく見てみろ!」
そう言われて“業種で探す”の部分を見ると、ソープランドやデリバリーヘルスといったお馴染みの並びの中に、見慣れぬワードが入っていることに気付いた。

「んっ?トクヨク・ヘルス? この“トクヨク”って、なんすか?」

「やっと気付いたか、これこそが福岡風俗の特徴なんじゃ!」
オーナーは得意げに笑いながら、その“トクヨク”という業種について語り始めた。

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