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男の"夜職"相談室
男性が稼げる”風俗業界”の副業!
男子スタッフ・店員編

男の“夜職=ナイトワーク”専門のQ&Aサイト
ここは新宿歌舞伎町、繁華街の裏通りにある古いビル。
怪しげなスナックやマッサージ店が入り乱れるこのビルの一室に「男の夜職相談室」はある。
といっても、ドアに表札などは一切掲げられていない。
「男の夜職相談室」とは、運営しているホームページのタイトルで、ここはその事務所。
そのホームページには、様々な境遇の男性達から、
風俗やキャバクラ、ホスト業界といった「夜職=ナイトワーク」についての質問や相談が送られてくる。
それに答えるのは、この相談室の“オーナー”である。
そのオーナーとは、小柄でガングロ、首元には金のネックレスをジャラジャラと鳴らしている、極めて怪しい風体の爺さんなのである。
過去の経歴は一切不明。聞いたところで何も教えてはくれない。
このオーナー、そんな胡散臭さとは裏腹に、持ち込まれた質問や相談事には、時に優しく、時に厳しく、返答をする“だけ”。
相談料の類は一切取ることはない…。
サイトの運営費や事務所の家賃、唯一のスタッフである私のバイト代等、諸々の経費はそれなりの金額になるはずだが…。一体どうやって賄っているのであろう。
そんなオーナーの財力を考えると、ひょっとするとこの爺さん、ナイト業界では“伝説の男”とか“フィクサー”とか呼ばれていたのかも知れない…。
まあ、しかし私としては、出社してホームページに送られてくる質問や相談事を整理するだけで、最低賃金の2倍近くの時給が貰えるのだから、この爺さんが何者だろうと全く関係はないのである。
相変わらずヒマである…。そして相変わらず金もない…。
昼下がり、一通だけ届いた“相談事”をプリントアウトしたら何もすることがなくなった…。

「どうせ今日もオーナーは来ないだろう。ちょっくらパチンコに行って、ひと稼ぎするか!」
と思い立ったのは昨日のことだった。
結果はひと稼ぎどころか、ペロンペロンに身ぐるみを剥がされる有り様。
給料日まであと1週間。財布に残っているのはチャリ銭のみ。

さっきファイルした相談メールには、“副業”とか“日払い”とか書いてあったな…。
そろそろ私も日払いの副業アルバイトでもしないとヤバイかも知れない…。

“パーンパーンパーン!!”
そんな事を考えていたその時、ビルの外から、けたたましいクラクションの音が響いた。

ん、なんだ? 私は窓際に行って通りを見下ろした。
するとそこには酒屋のトラックが停車しており、それによって通行を阻害された高級外車が“俺様の邪魔をするな”とばかりにクラクションを鳴らし続けていた。
トラックのドライバーが慌ててビルから飛んで来て車を動かそうとしても、それを止めなかった。
一体どんな“ヤカラ”が運転しているのだろうか。

「フン、なんだよ偉そうに」私は苦々しく呟いた。

「なんじゃ、何を見とるんじゃ?」
驚いて振り向くと、いつの間に来ていたのか、オーナーが私の横に立って通りを見下ろしていた。
我が物顔で振る舞う高級外車を見下ろしながら…。
「あれはベントレーか。運転しとるのはカリスマホストか風俗店オーナーか、そんなところかのぅ」

なるほどね、そういうセレブな方々がああいう高級車に乗るわけだ。
「お疲れさまっす」と挨拶をして席に戻ろうとすると、オーナーはニヤリと笑った。

「どうした、キミもああいう車に乗りたいんか?」
「いやいや無理ですよ。第一、免許が…」
そう言いかけて、止めた。
わざわざそんな事を自ら進んで話さなくてもいいだろう。

「なんじゃ、キミは免許を持っとらんのか?ん、どうした?さては、免許を持っておったが取り上げられたというやつか?」

はいはい、ご明察。その通りですよ。
私は3年程前に、飲酒運転によって一発で免許取り消し処分になっていたのだ。
オーナーの問いかけを無言でやり過ごそうとしたが、そんな態度を見逃してくれる爺様ではない。
「当たりか?なんじゃ、何をやって取り上げれられたんじゃ?」

「…。い、飲酒…運転っす…」
蚊の鳴くような声で答えると、オーナーは喜色満面になった。

「全くキミという男は、知れば知る程どうしようもない男じゃのう、ハッハッハッ」
私は席に戻って先ほど整理した“相談”ファイルを手に取り、オーナーのデスクの書類ボックスに叩きつけた。
「これが今日来た“相談”でございます」

ご質問・ご相談に対するご回答
【 タイトル】
風俗業界で好きな時間に働ける、副業向きのアルバイトってありますか?出来れば日払いで…。
お名前:川口様
年齢:26歳
住所:埼玉県
【内容】
僕は埼玉県在住、都内の通信販売系の会社で働いているサラリーマンです。
将来はラーメン屋を開業したいという夢があり、そのための開業資金を稼ぎたいと思ってます。

しかし、今働いている会社の給料は、月給22万円程とあまり良くはありません。
それでも将来のために貯金をしようとしていますが、日頃の開業に向けての“活動費”(流行っているラーメン店巡りや試作品の材料代等々)がかさみ、結局その貯金に手を付けることが多くなっています。

そこで転職も考えたのですが、今の仕事は土日定休の週休2日制で、開業に向けての時間がしっかり取れるので、当面は続けようと考えています。

そこで思いついたのが、仕事が終わった後の“副業”です。
というのも、業務は18時に終了してほぼ残業もありません。
その後の時間を使って、何かアルバイトをすれば良いのではないかと…。
さすがに毎日は無理ですが、週に3日とかの勤務で本業に差支えのない範囲であれば…。

あくまで目的は開業資金を貯めるためなので、とにかく“高収入”であれば仕事内容は問いません。
また、給料が“日払い”であることも重要です。
日頃の“活動費”をその日払い給料から賄って、本業の給料は貯金に回すことができればベストです。

そこで高収入求人サイトで色々と検索をした結果、風俗店の求人情報に興味が湧きました。

風俗店の男子スタッフの給料はどこも高収入で、しかもその多くが“日払いOK”となっています。
副業にするならこの仕事だと思いました。

ただ僕が副業としてやりたいような、“週3日”勤務、“夜間だけ”の勤務など、自分の都合の良い日時に働けるようなアルバイトは風俗業界にあるのでしょうか?





相談メールを読み終えると、オーナーはニヤニヤと笑いながらこちらを見た。
「ほほぅ、将来のために副業でアルバイトをしたいと。偉いのぅ、どっかの誰かさんとは大違いじゃ」
「(無視しながら)そんな副業に向いた仕事って、風俗業界にあるんですか?」

オーナーは「フン」と鼻を鳴らしながら答えた。
「しかし、これくらいの簡単な相談、そろそろキミでも処理できるじゃろ?」
「いやいや、私は単なる事務スタッフですから。相談事にも答えるんでしたら、その分の時給アップを…」
と言いかけると、オーナーは「ウオォン!」と大きな咳払いをして話を断ち切った。

「全くキミという男は…。あ、そうそう時給で思い出した。風俗業界にも副業に向いた仕事があるわ」
「えっ?何ですか?」
「最近は、風俗店の男子スタッフを“時給制”で募集している店も増えてるんじゃよ」
時給制でアルバイトできる風俗店の男子スタッフ、なんと時給1,600円!?
「時給制?アルバイトってことですか?」
風俗店の男子スタッフ求人といえば、“幹部候補”や“店長候補”といった“正社員”を募集しているイメージがある。
“月給30万円スタート”など高収入ではあるが、週休1日や2日でフル出勤がデフォルト、みたいな…。

「まぁ正直、店側からしたら正社員で毎日働いてくれる男子スタッフが欲しいところなんじゃが、中々そんな人材が集まらないのが実情なんじゃ」
「確かに風俗業界を知らない人からすると、敷居の高い仕事ではありますよね…。キツイ、厳しい、怖い…みたいなマイナスイメージを持ってる人も多いでしょうし…」

「それにな、仕事内容も多岐に渡っていて高度な技術が必要だったりするんじゃよ」
「お客さんや女の子への対応とかですよね?」
(失礼ながら)そんな難しい仕事か?なんて思いながら聞いいてみると、オーナーは呆れ顔で答えた。

「そう簡単ではないぞ。例えばデリバリーヘルスみたいな出張型の店だと、1人のお客さんへのサービスを終えるまでに各方面に10本くらいの電話をするわけじゃ」
「え、そんなに!」

「お客さんの指名を聞いたりホテルへ誘導したり、送迎ドライバーの手配や女の子の入室確認もしなけりゃならん…」
「ああ確かに」

「お客さんも1日に50人とか100人とかを捌いて、ピークタイムには電話が何本も重なったりだとか…。その他にも事務所や店舗の清掃だったり、ホームページの更新作業や写真の加工をやったり、女の子の面接もあるし、広告の打合せもしなくちゃならない…。このルーチンの仕事量の中で売上を伸ばしていかなければならんのじゃ」
「聞いてるだけで目が回りますね」

「そうじゃろ、この辺までの仕事を切り盛りできてやっと“一人前”の男子スタッフとなるわけなんじゃが、大抵はそこに至る前に辞めていったりするケースが多いんじゃな…」
「なるほど、単に風俗店の男子スタッフといっても要求される能力は結構高いし、一人前になるのも時間がかかりそうですね」

「それで誰かが辞めてしまうと、残された男子スタッフの仕事量が増えてお店が回らなくなったりするんじゃ。お客さんの予約時間をミスったり、女の子の出勤管理が出来なかったり、ホームページの更新が疎かになって客数が減少したりな…」
「大事な売上にも影響してしまう」

「そういうことじゃ。だったら週3日、夜間の忙しい時間帯だけアルバイトを雇って単純業務をヘルプしてもらった方が良いだろう、という考えじゃな」
「風俗店の男子スタッフとして、トータルに業務をこなせる人材を育てていくのではなくて、プレイルームの清掃だけをやってもらうとか、ホームページの更新作業や女の子の画像加工だけをやってもらうとか」

「その分、お客さんへの応対や女の子のケアなどの売上に直結する大事な部分は、社員がしっかりと担当するわけじゃ」
「アルバイトで働く側にとっても、週数回で1日数時間だったら気軽に応募できますしね」

「そうじゃ、ほれコレを見てみぃ」
オーナーは私のパソコンを操作して、とあるサイトを開いた。
そこには都内にある店舗型ヘルスの求人広告があった。

【風俗店A(都内・店舗型ヘルス)・男子スタッフの求人情報】
給料
[アルバイト]
早番(10時~20時):時給1,200円~(1日3時間以上)
遅番(20時~翌1時):時給1,600円~(1日3時間以上)
待遇
日払いあり、交通費支給
勤務時間
10時~翌1時までの間でシフト制
週3日、1日3時間から勤務可能
休日
シフト制
資格
未経験の方大歓迎、学歴不問、副業・WワークOK




「時給1,600円!?」
「そうじゃ、お店としては時給1,600円でもOKなんじゃ。その中に良い人材がいたら正社員にリクルートも出来るしな」

「実際お店で働いてみたら風俗業界を面白く感じる人も多いでしょうしね」
「高時給で興味を引いて、アルバイトという気楽な立場で“風俗店で働く”という敷居を飛び越えてもらう意味合いもあるんじゃろな」

時給1,600円だろ?仕事が終わってから3時間だけ働いたとして…、1日4800円か。
週3回で、14,400円。1ヵ月で、57,600円!
こりゃあいいぞ、と皮算用していると…。

「何をニヤニヤしとるんじゃ、どうせ時給1,600円で働いた皮算用でもしとるんじゃろ…。まぁ、こんな楽なウチの仕事もサボってるキミには、どだい無理な仕事じゃがな」

なんて鋭い爺様なんでしょ。

「しかも飲酒運転で免許を取り上げられるような男が…」
「ほ、他には何かないんですか?風俗業界の副業は?」
お小言が続きそうなので質問を重ねた。

「おお、それで思い出した。あるわ、あるわ」
「で、なんの職種ですか?」

「デリヘルのドライバーじゃ」

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