温湯（ぬるまゆ）シュウイチの下衆リーマン日記！
誰もが知ってる某一流会社勤めの金融マン。39歳妻子持ち。長男は私立小学校に通い、妻は専業主婦で習い事に大忙し……
そんな順風満帆な人生がひょんなことから600万の借金返済生活へ！
つちかった役職知識をフル活用！カラ交通費に経費水増し、株式投資に副業、ギャンブルetc…
一発逆転高収入を夢に見て、合法ギリギリの小遣い稼ぎに狂う日々。
嗚呼、来年の8月にはようやく司法書士にお願いした債務整理の返済が終わります。
それまで嫁にはバレませんように（ナムー
AGAのハゲ薬をインドから個人輸入し副作用で精力が弱りはじめた、温湯シュウイチのゲスい日常。【注】読後感悪し
第8話 温湯、入院手術で40万の保険金収入を企てる！の巻
■学生時代の後輩が入院していたと言う……
聞けば、入院していた後輩、年に数回は扁桃腺が腫れ会社を休んでいたという。
高熱が出て喉が痛みツバも飲み込めないような症状。後輩は、医者から「入院して扁桃腺を切除したほうがよい」と勧められ今回の手術入院を決断したとのこと。
入院期間は10日間。
術後は特段問題なく予後経過は順調だと言う。入院中は隣のイビキがうるさくて寝られなかった。食事が不味くて残した。ワンピース全巻三回読んだ。と後輩のクソつまらない話は続いた。
入院か……そういえば治験でも入院タイプ（四話参照）があったなぁ。
1週間程度の入院でも10万くらい手に入るんだよなぁ。
オレも入院してえなぁ。ズル休みしてえなぁ。夜、病室のベッドで寝ていると可愛いナースがこっそり忍び込んできて、昼間は“白”だった制服が、何故か“ピンク”色に変わっていて、やおら目の前でそれを脱ぎ始める。
オレがビックリしていると、ナースは口に人差し指をあてシーッと内緒のポーズ。
そしてベッドの横に腰かけ「これからコースの説明をするね」と言うではないか。
鼻息が荒くなっているオレの口元に人差し指をのせて「ウフ、あせらないの、当院自慢の全身人間ドッグコースの説明をするね」
「ドッグ？人間ドックではなくて人間ドッグ？」
「そう、患者さんがワンちゃんのように四つん這いになってもらうの」
ヒャッホーイッ！ドギースタイルッ!!
お願いしゃす！全身人間ドッグ、お願いシャス!!「温湯さん、温湯さん、聞いてます？」
■高額療養費の払い戻しに生命保険「おいしい」入院
ヤバかった。最近妄想が酷い。金欠状態が続いているゆえ、ストレスが溜まっているからだろう。さらに後輩は話しを続けた。
「10日間の入院で、退院時に入院費16万円を支払ったんです。だけど退院後、健康保険組合から高額療養費の払い戻しがあって、10万円返ってきたんです。すごくないっすか？実質負担は6万円ですよ」ヘェよかったねぇ～。他人が得をした話ほどつまらないものはない。
「そういえば高額療養費の払い戻しってあったよなぁ、何だったっけかな？」
後輩は自信たっぷりで説明をする。
「高額療養費の払い戻しは、その人の収入によって金額が異なるんですけど、まあ普通の所得（月収53万円以内）なら、1ヵ月間の病院に支払う医療費の上限が、月に8万円程なんですよね。要はそれ以上の治療代が掛かっても、払ったお金が返ってくるんです」「あぁ、そんなんだったねぇ（シッタカ）」
「しかも、会社が入ってる健康保険組合によってはもっと優遇されていて、自己負担の上限が、月に3万円程度で済んじゃう場合もあるんですよ。入院中の食事代の一部などは自己負担になりますけど。それで僕の場合は、ざっくり計算して今回の入院費は6万円程でした」
オレがうわの空でハナクソをほじっているのも知らずに後輩は話し続けた。
「さらに僕が加入している民間の生命保険からも入院代と手術代が支払われたんで、実のところ儲かっちゃったんですよ」
んんなぁあにぃぃィィィ!!（byクールポコ）
「その金で彼女と温泉に行こうかなって」
儲かっただとぉぉ!?ちょっと、そこんとこ詳しく聞かせて！
■喉から手が出るほど金が欲しい温湯に一筋の光
- 「その生命保険でいくら入ったと思います？」
ゴクリ……
「手術代が10万円で入院代が5万円。合計15万円ですよ」
「じ、じゃあ、差引き9万円の儲けってこと？（かすれ声）」
「そうです。生命保険の契約で、入院1日あたり1万円にしとけば、その倍額が手に入ったんですけどね」
「ばばばばばばば倍ってことは、30万円ってこと？（痰がらみ声）」
■一発逆転！喉笛チョップで40万じゃ!!
オレは以前、粉瘤（ふんりゅう）でお世話になった（五話参照）生命保険の証券を出し、後輩と同じように10日間の入院をしたら一体どのくらいの保険金が出るかシュミレーションをしてみた。・手術代20万円（入院中の手術）
・入院1日あたり1万円→10万円
やっぱり30万やんけ！さらに会社で入っている団体医療保険から支払われるのが……
・手術代5万円
・入院代5万円なんと合計40万円の金が手に入る！
慢性的な金欠状態のオレにはウルトラC級の金額である。
決めた！オレも扁桃腺を取っちゃる!!だけど扁桃腺って何なん？
サクッと取っちゃっていいの？副作用とか後遺症とかないの？カタカタカタ……いろいろと調べてみる。
『扁桃腺取る デメリット』後遺症……無くはない……ようだ。
“扁桃腺は、ウィルスから身体を守ってくれます。“
“扁桃腺を取ってしまうと感染症にかかりやすくなる恐れがあります。”まあ何事にもメリットとデメリットはあるもんだ。
世の中には金のために腎臓を売ってるヤツだっているんだし（飛躍）。
だからオレも扁桃腺取って大丈夫だろ（錯乱）。■いざ行かん！扁桃腺切除の道
- だが、いくつかの難関をクリアしなければならない。
まずは当然だが、扁桃腺が腫れた状態で病院に行かなければならない。
扁桃腺を腫らす方法とは……そうだ！
手始めに俺は3日連続で会社帰りに「一人カラオケ」に行き、強めの酒を飲みながら2時間ほど歌いまくった。
もちろん喉を酷使するためである。その結果、ガラガラ声にもならず喉回りは逆に強化され健康そのもの。むしろこの3日でストレス発散気分爽快になりファルセット（裏声）ですらうまく使いこなせるようになってしまった。
■手術には扁桃腺が腫れるのが絶対条件
- とにかく医者から「扁桃腺を取りましょう」と診断され、入院手術で切除まで漕ぎ着かねばならない。
しばし悩んでいると、アッという間に月日は過ぎ恐怖の月末が近くなる。
今月も7万円の返済が目前まで迫ってきた(´Д` )
愛人宅の家賃も振り込まねば……運の悪いことに、最近は会社の仕事も忙しくて副業にまで手が回らない。
さらに、何かを察知しているかのように、以前だまされて登録した闇金から個人情報が抜かれたのだろう、2日に1度のペースでさまざまな名称の金貸しから電話がかかってくる。
5万程つまんだろうか(´Д` )チクショー！そんな調子だからか、毎晩夜中に目が覚めてしまう。
朝方まで寝つけずそのまま出社する日々が続く。
そして会社では、連日新商品の販売会議に長々と参加しなければならない。そうしているうちに便秘になった。
その後は頭痛、肩コリと俗にいうストレス不調が続き、朝起きたらどうも調子が悪いし身体も重だるく喉も痛い……おっ！喉が痛い!!
ようやく風邪を引いたじゃないか。おめでとう！さあ保険証を持っていざ内科、ではなく耳鼻咽喉科へ突撃じゃ。
■入～院 入～院 さっさと手術（引越し引越し調で）
- 何かと融通が効きそうな個人名の耳鼻咽喉科を見つけ突入。
「今日はどうされましたか？」と、お爺ちゃん医師。
オレは、なるべく小さな声、そしてササクレだったガラガラ声で渾身の演技。「風邪みたいで喉が痛いんですぅ。ツバを飲みこむのも痛くて高熱が出るんですぅ」
医者は「はいアーンして」と喉を見ながら耳鼻咽喉科特有のスプレーをプシュッー。
「とりあえず薬を鼻から吸引して様子を見ようかね」「私、年に3、4回は扁桃腺が腫れて高熱が出るんですぅ。それで以前に通ってたお医者さんからは、仕事が落ち着いたら扁桃腺を取ったほうがよいと言われてたんですぅ。今度夏休みもあるし取ろうかと思ってるんですけど……」
オレの熱演をよそに爺医者はのたまう。
「おたくさん扁桃腺はそんなに大きくないよ」ここは得意の聞こえないフリ。
「先生、もう会社には休みの許可も取ってありまして……」「んあ～」と爺医者は渋る。
「あんまり扁桃腺大きくないよ～」ともう一回言うが、オレは渾身の知らんぷり。
「ま～それなら仕方ないかねぇ～紹介状を書きますから」と渋々納得。そして翌日、紹介状を持参して市立病院へ受診に向かう。
もう吐きそう！（でも喉元気）診察室へ入ると、若くて優しい女医さんが診察をしてくれた。
思わず“人間ドッグコース”をセレクトし四つん這いになりそうになる。爺医者と違って、今度はトントン拍子に話が進む。
「あまり扁桃腺は大きくないですけど腫れて高熱が出るとつらいですよね、手術して扁桃腺を取りましょう」さらに入院の日程の話となる。
「25日から入院で退院は翌月10日の予定はどうですか？」「先生、それはダメです。日程を変更してください！」
オレはガラガラ声の芝居も忘れ大きなバリトンヴォイスでNOを伝えた。
「先生、どうしても仕事の都合がありまして……」と入院日程の変更を交渉。
本当は仕事なんてどうでもよかったがココは譲れない。病院も混み合っている様子だったが何とか無理を聞いてもらい翌月3日からの入院に変更した。
危なかった！何が危なかったって？
■温湯、人生初の入院生活へ！
実は入院に際し、入念に下調べをするといろんなことが判明した。まず入院する前に必ず取り寄せておきたいのが、「健康保険限度額適用認定証」。
入院したら退院時に入院費を全額窓口で支払う。
後輩も言っていたが、1ヵ月の入院費には個人負担の限度額が決まっていて、通常の収入（月収53万円以内）なら、1ヵ月間の負担の上限は約8万円でよい。
それ以上の支払い額になったら加入している健康保険組合から、超えた金額の払い戻しがされる。だが！
その払い戻しには、約3ヵ月もかかってしまうのだ！(´Д` )
ただでさえ手持ちの金がないのに、入院費の捻出に加え一時的な立替はきつい。
払い戻しが3ヵ月後となると、とてもじゃないが持たない。そこで！
「健康保険限度額適用認定証」を事前に保険窓口に提出しておく。
すると、退院時にどんなに高額な医療費がかかっても、負担上限（約8万円）までしか払わないでよくなるのだ。
ところが、この負担上限の8万円には落とし穴がある。
1ヵ月の上限の算出となる“1ヵ月”とは、「毎月1日から月末まで」と定義されていて純粋な30日のカウントをしない。つまり「月をまたぐ」と、それぞれの月ごとに療養費がかかり、2ヵ月の計算になってしまうのだ。
つまり、先生に「25日に入院して翌月10日の退院にしましょう」と言われ鵜呑みにすると……
①「25日から月末まで」の入院分を1ヵ月と計算して上限→8万円。
②さらに「翌月1日から10日まで」の分を1ヵ月と計算して入院上限→8万円。
③合わせて16万円を支払うことになってしまう！コレ知らないと大変。
だから入院するときは、月初めがお得。覚えておいてね。次回、温湯 メスを入れる！手術はしたが後遺症が……の巻。
- ギリギリの偽装入院
- 次回結果はどうなる？
- 愛人契約
- リターン→プライスレス?
「おすすめは10歳下！だってさオレ40歳になっても愛人まだ30歳やん！熟女じゃないじゃん!!このポイントは本当にデカイ。でも最近は熟女AVばかり観ている。リスク →刑事罰はないが、会社にバレたら社会的地位を失い、嫁にバレたら物理的に生命を失う恐れあり。
さらに愛人が10歳若いことが判明した場合……
→若いオンナがそんなにええんかァ？おんどれは！と事件に発展する確率が濃厚。
