仕事情報誌ドカント

オトクな単身者向け物件は本当に格安?
 現在、求職中の人にとって悩みの種のひとつ、それは住居探し。実家住まいならば何も問題ないが、これから一人暮らしをしようと思っている人の場合、自分の部屋を確保するにはかなり面倒な手続きが待っている。

まず問題なのが貸主側の審査。保証人が必要なのは当然として、さらに収入証明などの審査が必要な物件も多い。これは求職中やフリーターにとってはつらいところだ。また水商売ではたらいている人も、物件探しには苦労することが多い。まともに申告すると大家に敬遠されてしまうことがあるからだ。

 そこで最近注目を浴びているのが、保証人いらず&審査のゆるいお得な即入居物件。敷金&礼金&仲介手数料ゼロ、、あた週単位や一月単位で借りれる家具つきマンションもあり、頭金ナシの分譲物件なども登場。「お金はあるけど社会的身分が証明できない」といったフリーター&水商売の人間達にとってはありがたい話だ。

 ではこれからの物件に実際入居した人たちの話を聞きながら、賢い「オトク物件」の選び方を研究してみよう。

入居の際にかかる敷金、礼金、仲介手数料の平均金額は家賃の6ヶ月分(東京の場合)。一月の家賃が10万円だとすると、最初に60万円が必要になる。これらの初期費用をグっと抑えることができるのがいわゆる「ゼロゼロ物件」だ。

引っ越しに大事なのは何といっても不動産屋選び。「敷金&礼金ゼロ、保証人不要」のノボリに安易に引き寄せられてはいけない。しっかりと条件を確認して、慎重にお店を選ぶべし。そうでないとこんなケースに…。
敷礼ゼロといってもその形態はさまざま
「こんなはずじゃなかったのに…。これじゃ敷金礼金ゼロの意味がないですよ」
 と嘆くのは、ゼロゼロ物件に入居して約半年になる藤波さん。地方から上京してとりあえず部屋を探そうと、ある不動産屋に飛び込んだのだが、意外なところで落とし穴が待っていた。
「何も考えないで東京に出てきてから、カラオケボックスやサウナで寝泊まりしていたんですけど、街を歩いているときに『敷金&礼金ゼロ、保証人不要』という看板を見つけたんです。あ、これならちょっとバイトをすれば、俺でも部屋を借りられるんじゃないかと思って飛び込みました」
 しかし、そこは業界でも悪質で有名な不動産屋だった。彼は不動産屋の営業マンの口車に乗せられ、ろくに物件も見ずに契約書にサインをしてしまった。
「確かに敷金、礼金はゼロだったんです。でも仲介手数料をしっかり取られた上に、保証人不要というのはこちらで保証人を立てるからだと言われ、保証人協会の登録料10万円を上乗せされました。家賃も一般の賃貸と比べて割高だし、これなら一般的な賃貸物件を探した方が良かったような」
 契約内容を確認しない彼の自業自得とも言えるが、何とも気の毒な話だ。「ゼロゼロ物件を借りてこれで3軒目ですけど、今の部屋は最初の3倍ぐらいの広さ。最初にお金がかからないので引っ越しがしやすいんです」
 と話すのは、某風俗グループ店の店長を務める本間さん。初期費用がかからない物件を探しているときにゼロゼロ物件の存在を知り、自分の足やネットで口コミ情報を調べながら信用できる不動産屋を探したんだとか。
月々の家賃はやや割高なものの、初期費用があまりかからないのがゼロゼロ物件のメリット。このシステムをうまく利用すれば、じょじょに広いマンションへとステップアップすることも可能だ。将来的な収入はある程度見込めるが手持ち金がない、そんな人にピッタリの物件ともいえる。

収入とともに部屋のグレードもアップ
「ゼロゼロ物件といっても、仲介手数料がかかるんだったらあまり意味がないですからね。純粋に1ヶ月目の家賃だけを払えば入居できる物件を探し出しました」
 そこは一般の相場よりも約2万円ほど高い部屋。だがお金が貯まればすぐに引っ越すことを予定していたので、それを考えれば安いと彼は話す。
「そこそこお金が入ったので半年倍の広さの部屋に引っ越しました。もちろんゼロゼロ物件です。成功を実感するために、ゆくゆくは3LDKぐらいの物件に住みたいですね」
 将来の夢に向けて頑張る本間さん。彼は東京で成り上がれることができるのだろうか。

「まず不動産屋さんとよく話をして、信用できるお店かどうかを判断することが大切だと思いますよ」
 と話すのは、歌舞伎町にある不動産屋ホクトシステムの井田さん。
「よく敷金・礼金ゼロっていう看板がありますけど、そういった不動産屋でも仲介手数料が必要なのが一般的です。でも当店では仲介手数料も保証人紹介料も ありませんし、お客さんとの対話を重視しているので、安心してご入居していただけると思います」
 部屋だけではなく、紹介してくれる不動産屋の見極めがポイントだ。

長期出張や期間限定で一人暮らしをするならウィークリー&マンスリータイプの物件がオススメ。家賃は高いが家具一式が揃っているので、身ひとつで自分の部屋が手に入れられる。
マンスリー&ウィークリーといっても契約形態はさまざま。賃料前払いのパターンが多いので、入居期間を読み違えると大損をする可能性も。あとで普通の賃貸を借りれば良かったと後悔しないように。
期間限定なら役立つマンスリー契約だが
「もう大失敗ですよ。これなら普通に敷金礼金を払って部屋を借りれば良かった」
 と嘆く松浦さん。彼女の家に転がり込んでヒモ同然の生活をしていたが、彼女に愛想をつかされ追い出されるハメに。友達の家を転々としながらジプシー生活をしていたが、就職を機に真剣に部屋探しをするようになる。
「ニューオープンのダイニングバーにオープニングスタッフとして雇われたんですよ。家賃も面倒を見てもらえるというので、とりあえず店の近くのマンスリーマンションを契約したんですよね」
 とりあえず一年間は同じこのお店で頑張ってほしいとのオーナーの話を聞いて、彼は長期契約で賃料が安くなるプランを選択。だが、これが転落人生の始まりだった。
「お店がオープンする前にオーナーが夜逃げ。就職の話はオジャンですよ。しかも1年間で契約したマンスリーマンションの賃料を自腹で前払いしなきゃらなくなって」
 働き口がなくなった上に200万円近くの借金を背負ってしまった松浦さん。現在は土木関係の日雇い労働で汗水をたらして返済に励んでいる。「借金を完済するまでにはあと1年間ぐらいかかるかなぁ。気が重いですよ、トホホ」
 捕らぬ狸の皮算用とはこのことか。まさにトホホな人生だ。
効率的に使えば充実したマンションライフが送れるウィークリー&マンスリーマンション。ビジネスにもそれ以外にも賢い利用方法が。
複数の拠点を構えて働く人にはオススメ
溝口さんは某インテリアショップのバイヤー。本社は関西だが、仕事の関係で月の半分は都内で活動しているんだとか。
「会社名義でマンスリーマンションを借りてもらっていますが快適ですよ。テレビから冷蔵庫からすべて備え付けですからね。奥さんの目を忍んで女のコを連れ込むこともできるし。充実してます(笑)」
 賃料は割高だが都心の人気エリアに気軽に住むことができるのもこのシステムのメリット。賢く使えば快適なアーバンライフを楽しめそうだ。
借りられる物件がないなら買ってしまうのもアリ!? ここ数年間で増加したのが、月々の支払いが賃貸マンションと同等の金額で済むという分譲マンション。果たしてその評判は?
たとえ夢のマイホームを手に入れたとしても、分譲マンションのイロハを心得ていなければ資産価値のない物件をつかまされることも!? 「頭金ゼロ!」の広告に踊らされると痛い目に遭う危険性が。
頭金ゼロといっても諸費用は必ずかかる
「友人たちがここ2、3年で続々とマンションを購入して、『今は金利も安いし絶対に買いどきだから、おまえも買った方がいいぞ』っていうんです。でも貯金もないし、どうしたものかなあと考えていたとき、『頭金ゼロ』というマンションのチラシがポストに入っていたんです。すぐに飛びつきました」
 ここ数年のマンションの建設ラッシュで、30代?40代の若年層が分譲マンションを購入するケースが増えてきた昨今。井川さんもこの「分譲バブル」に乗ってマンションを購入したクチだ。しかし、彼は事前の情報収集を怠ったために、「オトク」どころかずいぶんと損な買い物をしてしまったらしい。
「相場がわからなかったので、不動産屋の営業の『割引しますよ!』のひと言で買ってしまったんですけど、後々調べてみたら同じマンションを300万円ぐらい安く買った人がいたlことが発覚したんです。頭金ゼロといっても諸費用やら管理費、税金で100万円近くかかったし、何だか月々の返済が馬鹿らしくなっちゃいますよね。売るにしたって立地が良くないので大した値段にならないし、本当に参りました」
 これから数十年に渡ってローンを返済に追われることになった井川さん。あまりにも悲惨なマイホーム物語である。
ひとえに分譲マンションといっても、「オトク」かどうかは価格や立地条件、また永住するのか賃貸に回すのかなどの将来の利用方法で大きく変わってくる。ちゃんと下調べをして出所のはっきりした物件を購入すれば、低金利のローンで将来性豊かなマンションを手に入れることができるのだ。
分譲物件は今が狙い目賢く買えば絶対オトク
 若干35歳にして念願のマイホームを手に入れた中田さん。以前からマンションの購入計画を立てていて、ずっと買いどきを見定めていたんだとか。
「20代後半の頃から買いもしないのに分譲マンションを見に行ったりしてましたね。見に行った物件を持っている不動産屋からバンバン営業電話がかかってきましたけど、まだ自分には早いのでと断り続けていました。その中で『買わなくてもいいからオススメの物件が出たらお知らせしますね』と、すごく親身になってくれた営業さんがいて、その人が今の物件を紹介してくれたんです。自分で調べてみても相場的に妥当な金額だし、立地も最高。金利も安いし、ここが決断どきだなと思って購入に踏み切りました」
 彼が購入したマンションは渋谷駅から徒歩15分と、分譲物件としてはかなり優良な立地。また分譲主が大手の建設会社なので、賃貸にも回しやすいというメリットもある。当然、これからローンを支払っていかなければならないが、値落ち幅が少ない物件なので、いざとなったら売ることもできる。「オトク物件」とはまさにこのことをいうのだろう。
 ゼロゼロ物件、マンスリー&ウィークリー、分譲とさまざまな形態の物件を紹介してきたが、すべてが「オトク」といえばそうでもないことがおわかりいただけただろうか。それぞれにメリットとデメリットがあり、借りる側の事情によっても使い心地が大幅に変わってくる。水商売や風俗関係の仕事に従事していてとりあえずの現金があるなら、ゼロゼロ物件やウィークリー&マンスリーは保証人いらずで即入居できる魅力的な物件だ。また長期的に住む、資産としての部屋を探しているのなら、多少無理をしてでも分譲マンションの購入に踏み切るのも悪くはない。
 だがいずれにせよ、安易に手を出すとしっぺ返しを食らうことになる。不動産屋にしてもビジネスとして物件を紹介しているのだから、いったん「おいしい客」と思われると、貸す側の利幅が大きい物件しか紹介してもらえなくなってしまうからだ。限られた資金で物件を探すのならば、借りる側もある程度の知識を持ってうまく立ち回る必要がありそうだ。
 だからといってマイナス面ばかりを考えていては、オトクな物件を見つけても決断できずにみすみすスルーしてしまう。誰が見ても優良というような物件は、当然ながらすぐに埋まっていく。「これだ!」と思った部屋を見つけたなら、即申し込みができるような資金面のやりくり、そして心の準備をしておいた方がいいだろう。
 また知り合いを通じて不動産業界の人間を紹介してもらうのも手堅い方法だ。やはり餅は餅屋。不動産のプロのアドバイスがあれば鬼に金棒だ。もし不動産関係の知り合いが見つからなければ、ネットなどの口コミ情報を参考にするのも有効だ。
 いずれにせよ、楽してオトクな物件を見つけるのは難しい。当たりを引くかハズレを引くかは本人次第というわけだ。では健闘を祈る!

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