仕事情報誌ドカント

野田義治 野田義治
 日本の著名な社長といえば…ホリエモン? 元谷芙美子? 城南電気の故・宮地社長? だけど、いつでも話題をふりまくのは、なんてったって野田社長! 昨年は小池栄子らを抱える芸能事務所・イエローキャブの代表取締役辞任に追い込まれるという、お家騒動を起こされながら、今も勢力&精力的に動き回る。
来年60歳とは思えない、エネルギッシュなザ・社長に迫る!

INTERVIEW /前田裕子 PHOTO/HIROKAZ

---ご出身は富山県ですが、上京のきっかけは?
富山で生まれて、親の転勤と同時に京都の舞鶴へ引っ越したんです。オヤジが自衛隊にいたもんだから、転勤も多くて。でも舞鶴はあんまり覚えてなくて、記憶に残ってるのが広島県の呉。いわゆる仁義なき戦いの真っ最中だったんだけど、当時は娯楽というとスポーツか映画くらいしかなくて。僕は映画が好きで、好きが高じて…というとカッコいいけど、芸能雑誌に載ってた俳優募集に写真を送ってしまったと。

---ご自身も芸能界に憧れる一人だったんですか。
まぁ、気の迷いだよね。"あぁ勘違い"ってやつだ。当時は日活とか時代劇が好きだったから、俺もああいうふうになれるんだと思って。そしたら受かった事務所が一つだけあって。

---東京でやった最初のアルバイトは。
劇団に通ってたから、時間の調整ができるのが条件で、住み込み近くの鋳物屋さんで働いたね。でも稽古場まで遠かったから辞めて、次に勤めたのが池袋の東京即売。新聞を駅の構内に配達するという仕事で、かなり力を使ったよ。

---劇団員は今も昔も苦労が多いですね。
僕の身長ぐらいの荷物を担いで、階段を走ってたからね。それからもっと稽古場に近いところを選んだのが歌舞伎町のモダンジャズ喫茶。住み込みで飯つきってのが理由で勤めたんだけど、最先端の店で働いたってことが、この業界に入るきっかけになっちゃったんですよ。

---具体的にどんな仕事だったんですか?
バンドのブッキングだね。当時は若者がたくさん集まってたんだけど、ブームが去ったときに、ある人にスカウトされた。それが現サンズの前身の上条企画だったんだ。

ブッキングの仕事をやってたから、流れでマネージメントもできるだろうと思ってたんだけど、迂闊だったね。営業というのは全然知らないところに行って、しかも交渉をするのが仕事だから、その勉強をしなきゃならなくなった。まさかこの仕事を一生やろうとは思わなかったし、流れに任せたまま、今に至ったという気がしますね。

---予想もしなかった仕事が現在に繋がった。それからご自身で事務所を立ち上げた経緯は。
最初はいしだあゆみさんのマネージャーをやってたんだけど、長いこと仕事をやってればポジションが上がってくる、そうすると仕事が増えてくる。当時、所属してたのがテレサ・テンさんやアン・ルイスさん。そういう大物につかざるを得なくなってしまった。で、事務所を辞めたきっかけが、いしだあゆみさんが結婚するという行事があったから。当時は結婚するイコール、引退するという流れがあったんだね。ちょ うどいい機会だから僕も事務所を辞めて、今までおつきあいしてたひとと事務所でもやろうかなと思ったのがイエローキャブ。だから東京出てきてから、一環して芸能に関係した仕事をやってたんですよね。

---俳優志望だったのに、いつの間にか裏方に回ってしまってたんですね。
自分が出るのと人を出すのとでは大きな違いですよ。もちろん僕も出るために努力をしてたんだけど、売れるには運や事務所の思惑、いろんな要素が必要じゃないですか。裏方に回ったのは、このままだといつまでも下働きで終わってしまうし、裏でいろいろやってるほうが楽しいってことに気づいたからなんです。

---前に出ることを辞めてから、マネージャー業一本に絞って生きていこうと思ったんですか?
それはなかったね。振り返ってみると、当時はなんとなくマネージャーをやってたんだなって思えるだけ。ほんのちょっとした流行の変化についていかざるを得なくて、就いた職業がマネージャーだった。気が付いたら、今はタレントを作る側に回ってますけど、それが自分の好きなことだったから、ずっと長いこと同じ世界にいるわけです。

それにラッキーだったと思うのが、昔に知り合った人たちがみんな偉くなってる。だから上へのパイプがスタート地点からあったわけです。僕が作ったわけじゃない。

---パイプができあがっていたという幸運と、自身の努力が今の野田さんの基となった。
努力、運も大切だけど、僕は"なるようにしかならないよ"といつも思ってる。例えばドブ川を逆流させることは、できるかもしれないけど、揚子江を逆流させるのは無理でしょう。だったら流れに乗っていかないと。乗るんだったら大きいほうがいい。今は支流だけど、本流にに近いところを走りたいなと思う。

---野田さんは意志的に動いてるイメージがあったので、流れに乗るというのは意外でした。
意志的に動くほうがカッコいいけどね(笑)。でも、そんなのありえない。なぜなら、僕の意志とは関係なく、時代は動いてるから。自分で時代を動かせるなら素晴らしいけど、僕はたまたま、芸能界を一筋に動いてこれただけ。

---流れでこの世界を生きてきた野田さんですが、巨乳という戦法は芸能界を変えたと思います。それに、グラビアからタレントを売り出すことを始めたのも、ご自身です。
日本の文化で、水着を着た女のコが雑誌の表紙を飾るなんてありえなかったし、昔は雑誌社が事務所に取材をさせてくださいと、お伺いする時代だったの。だから事務所のほうがランクが上だったんだけど、僕はその逆を行ったんだ。自分のタレントを出して欲しかったから自分で雑誌社に行ったわけだけど、何しに来たの? ってよくいわれてたよ(笑)。

---上が下に挨拶にいくなんて今も昔もありえないです。その方法を思いついたきっかけは?
どこに行っても相手にされなかったから。テレビ局を回っても何しても、話は聞いてくれるけども、仕事まで繋がらないんだよね。でも僕が手がけた最初のタレント、堀江しのぶをどうしても売りたかった。暗中模索して生み出した苦肉の策が、自分から出向くということだったんだよ。前例はなかったんだけど、そうしないと仕事が取れなかったから。

---ビキニで売り出すのも当時は斬新だった。
なんとかして売ろうと思いついたのが水着を着せることであって、その次が水着のコを使ってもらうにはどうしたらいいか。当時、主流はワンピースですよ。それ以外は水着にあらずという時代だったから、その逆を行ったの。


---雑誌で女のコの肌を露出するというのは、反対意見もあったのではないでしょうか?
某週刊誌の編集長に、"こんなやり方をやってたら、1年でそのコ潰れるよ"っていわれたこともあった。それまでの芸能界の歴史の中で考えたら、水着で成功した人はいないからね。

---歴史に逆らったことをやってしまった。
ところが時代は男性誌がワーって出てきたときで、どんな雑誌を見ても中身は女のコばかり。でもまだ水着は添えもの、マイナーに考えられてたから、それを逆手に取ったってわけだ。で、一番最初に飛び込んだのが大手の出版社。ここで何かやらないと、次の仕事に展開できないと思ってたから。

まぁ、結果的にこの方法は成功して、みんながマネするようになったけど、今は雑誌は少なくなってきてるのに、芸能事務所が100社近くある。だからどうやったら売れるのか、僕にも分からなくなってるんだよね。

---今も売り出し方を模索してるんですか?
模索してるけれども、やっぱりグラビアに出してもらうのが僕のやり方だから、これは絶対にはずさない。あとは女のコ一人一人を大切にして売ってあげたいというのは変わらないね。

---野田さんが女のコと密につきあっていくというのは有名な話ですが、ご自身にとってタレントは社員という位置づけになるんでしょうか。
タレントさんは僕のビジネスパートナーなの。だから同列なんです。新人でも、10年この業界にいるコでも。なぜなら一緒に仕事をやってるんだから。利口なコは自分で物事を吸収しつつ大きくなっていくから、うるさくいわなくてもいろんなことを分かってるんだよ。そうしたら、次は何でこの仕事をやらなければいけないのか、ちゃんと説明してあげるだけでいいんだ。

---うるさくいわない、説明することが重要だと。女性の部下を持つ読者も多いと思いますが、円滑に付き合う方法が他にあれば伝授を。
タレントと付き合うときと同じだけど、女性を自分の部下と考えるからダメなんだよ。ビジネスパートナー、協力者なんだって。協力してもらわないと、アンタはただの男だよ。そういう感覚で物事をもっていけば、絶対に上手く行くはず。俺が上司でお前らは下だって考えてると、会社からみんないなくなっちゃうよ。

---女性を操作する、扱うというより、一緒にやっていくという考え方ですね。
あんたがよくなれば俺もよくなる。俺がよくなればあんたもよくなる。でも、所詮は嫁に行くまでの間だけどね。結婚したら別の男が入ってくるんだから、3人で話していこうねって。家庭ができるとダンナの面倒も見るし、子育てもしなきゃいけない。でも仕事も?っていうのは無理でしょう。最初から自分のやりたいことなんて、できっこないじゃん。


---では、野田流・女性の個性を伸ばす方法は?
一番最初は学校と同じで、同じ器の中にギュッと入れる。レッスン場やフットサルのチーム、ダンスチーム、まずここで訓練する。団体の中でチームワークをキチンと作っていければ、そのうち絶対に、あのコはイイねっていわれるようになるんだ。みんなとうまくやっていくという積極性、あるいは言葉の使い方を知らなかったら、仕事は絶対にうまくいかないんだよ。

---そのやり方で今まで多くのタレントを育て、今年で59歳です。多くの会社が60歳を定年としていますが、ご自身で引退は考えてますか。
全然、考えてない。マネージャーという仕事が好きだし、女のコも好きだし、人様に物事を頼みにいくのも、頼みがてら脅かすのも好きだし(笑)。毎日刺激があって楽しいですよ。

---転職しようと思ったことはありますか?
職を変わるにしても、退職の仕方が分かんないんだよね(笑)。もし休みがあっても、使い方を知らないぐらいだし、それに好きな業界にずっといさせてもらったということは、とても幸せだと思ってる。

紆余曲折あって、会社変わったんだけど、こんな状況でいろんな会社を回るのも、初心に戻ったみたいでまた楽しい。体を使って動いてるうちに、チャンスも見つかるし、なんとかなるよと。犬も歩けば棒に当たるよ。俺は右の頬を叩かれたら左を出すなんてことはしない。一応逃げるよ(笑)。

---痛い目にあったままではいないぞと。
そのためにどうすればいいか。ひっぱたかれたらひっぱたき返すって単純な方法もあるけれど、具体的には既存と違ったものを作ればいい。僕が作ってきた巨乳ってレッテルを取ろうとは思わないし、サンズにいる女のコに関しては、いいものを作る自信はありますよ。

---まだまだ邁進し続けますね。天職に出会った野田さんから、職を探す読者にアドバイスを。
自分が楽しくなるような仕事を探して欲しいね。新橋のガード下で酒を飲みながらグチをいって、憂さ晴らしするようなのはやるなと。探すなら一生続けられる仕事を探して欲しい。腰掛けが続いて、これをキャリアだと見られるのはアメリカだけ。日本だったらどこに行っても一から出直さなきゃならないし、なんだこいつ、根性がないね、こんな人間に仕事任せられないよってなる。

そりゃ仕事だから多少の辛いことはあるよ。でも楽しいことのほうが多い仕事を選べば、お金はあとからついてくる。最初に時給が高いからって自分の意志と反したところを選ぶと、すぐに辞めたくなるんじゃないかな。

---夢中になれる仕事選びが重要ですね。まさに野田さんのスタイルだと思います。
おもしろいってことは人間関係がスムーズに行くってことじゃない。今、仕事してて楽しいもん。経済的には厳しい。でも楽しい。お金も大事だけど、損して得取れって言葉を分かって欲しいな。雨降って地固まるって言葉もあるし。でも俺の地はなかなか固まらないな(笑)
INFORMATION
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冒険王サテライトイベント 女子フットサル公式戦 すかいらーくグループCUP

社長を務めるサンズより設立された、伊藤あい、滝ありさ等が所属するフットサルチーム『Carezza(カレッツア)』の試合が決定!

【日時】
05年7/26(火) OPEN 12:00/START 13:00

【会場】
国立代々木第一体育館 特設コート

【出場チーム】
Gatas Brllhantes H.P(Hallo! Project所属)
XANADU loves NHC(ホリプロ所属)
TEAM dream(エイベックス・エンタテインメント所属)、他

【料金】
¥3,800(税込・全席指定)

【問い合わせ】
オデッセー 03-3560-3930

【発売所】
電子チケットぴあ
0570-02-9999 0570-02-9966

ローソンチケット
0570-00-0403 0570-06-3003

CNプレイガイド
03-5802-9999

e+
http://eee.eplus.co.jp

公式HP
野田社長の巨乳ビジネス概論
http://blog.excite.co.jp/noda/

サンズエンタテインメント
http://www.suns.fm/

Carezzaのフットサルブログhttp://blog.excite.co.jp/carezza


PROFILE

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野田義治(のだ・よしはる)

昭和21年3月28日生まれ。富山県出身。

40年ダイワ企画入社。44年(株)サンズ入社。
55年浅丘雪路事務所入社。

59年黒澤プロモーション入社、個人事務所イエローキャブを立ち上げる。

63年(有)イエローキャブに改組、代表取締役に就任。平成5年関連会社(有)サンズ設立、代表取締役に就任。

8年(有)イエローキャブを(株)に改組。(有)イエローハウスでは音楽、映像関連を手がける。(株)トラフィックジャパンの代表取締役にも就任。

16年イエローキャブも代表取締役を辞任。その後、サンズ取締役、サンズエンタテインメント代表取締役に就任。



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