仕事情報誌ドカント

川平慈英 川平慈英
激しい身振り手振りでテンション高くサッカーを語る男。そんなイメージが定着している川平慈英。しかし熱いエネルギーを爆発させるのは、サッカーだけではない。甘いルックスから、ほとばしるパワーの原動力は? ミュージカル「フロッグとトード」の話から、友人との友情話、兄ジョン・カビラ氏との仲まで、激しく語っていただきました!!

Interview/佐々木竜太 Photo/谷口達郎

---今回出演の「フロッグとトードがま君とかえる君の春夏秋冬」は、昨年一度、上演したものの再演ということですが。
昨年は、初演だったので、不安も多かったし、ものすごく力みがありました。今回は前回の経験を生かし、力技でない洗練された内容にしていきたいですね。全体のバランスを取りながら、無駄のないものを作りたいと思います。


---前回に引き続き、石丸謙二郎さんとの共演ですね。
実はお会いするまでは、もうちょっと年配の雰囲気の方かと思いきや…。ものすごく少年の心を持ってらっしゃるというか。稽古場のフェンスをよじ登ったり…。えーと…ウォーミングアップなんでしょうか。木の枝で懸垂したり…。


---懸垂ですか、木の枝で?
そんなやんちゃな一面もあったりして…とてもフレンドリーでいい方ですよ。


---ターザンみたいですね…。
で、ボクも石丸さんも、すごくガーッと、物事を言うほうで、お互いがお互いを『ちょっと困ったヤツだな』なんて思っていたり(笑)。何となくフォローをし合っているようなところがありますね。それで結局バランスが取れているかもしれませんね。


---石丸さんとの友情関係が伝わってきました。舞台の内容もカエルの【友情物語】ですが、川平さんご自身のプライベートでの友情エピソードをお伺いしたい。
今、ボクはサッカーチームに6チーム入っていまして、その中でもチームレインボーという、中学、高校と一緒にやっていた、とても仲のいいチームがあるんですが、職種関係なく、腹割って、気持ちをさらけ出せるメンバーなんです。誕生日会なんてやったりして。


---誕生日会とは、また可愛らしいですね。
それも『2人だけで飲もうか』なんて言って、呼び出して、サプライズで迎えて『ハッピーバースデー!!』なんて、ね。


---ムチャクチャ中学生じゃないですか(笑)。
ええ(笑)。年末の飲み会では一年の総括をしたり、来年の抱負を語り、オマエのココが嫌い、ココが好きなんて言い合って…。


---腹を割って話して、さらに友情を深めると。
つい最近も八丈島や長野に遠征に行きました。地元のサッカーチームと対戦したり。宴会やったり温泉入ったりして、完全に脱力すると…。“スタンドバイミー”のオヤジ版みたいなものです(笑)。これがだいたい年に2回あります。




---オンとオフのメリハリをハッキリさせるわけですね。
目標設定をしっかりしておけば、それに向けて頑張ることができるじゃないですか。だから自分自身のために、まずは具体的にご褒美として(友人との旅行など)考えておきます。


---明確さが大切ですよね。ハッキリしていないと頑張る気持ちも…。
そうですね。分かりやすいっていうのと、やっぱり友人と約束をしてしまうっていうことも大きいと思います。自分で決めるだけだと、まぁいいやってこともあるわけだし。友だちが絡んでると、簡単に外せませんよね。


---「フロッグとトード」の中に友人の信頼感が揺らぐシーンがあります。川平さんご自身は、そんなときどのように対処なさるんでしょうか?
ウーン、これは難しい…。サッカーチームでも時にトラブルが起こります。人間ですから当然、妬んだり恨んだりということだってあるわけです。さらに、お互いの言い分に一理あって、両方の理屈が合っている。そうすると単なるプライドの戦いになるわけです。そこで自分から扉を開け、自分から手を差し伸べる…。だいたい、そのほうが自分自身も得るものが大きいと思うんです。自分の世界に閉じこもった人間より、自ら進んで、開かれた人間になる意識を持つ努力をし続ける人は絶対に輝くと思います。僕はそうありたいですね。…でも、ボクの場合は少し開けすぎということもありますけど(笑)。


---川平三兄弟は、非常に結束が固いということですが…。
そうですね。ボクら兄弟は基地の外で育ったので、自分達のコミュニティー以外の場所では偏見を持った目で見られることもありました。でも逆にそんな時に、自分達を守るという意味もあって、兄弟の絆が強くなったという気がします。


---兄弟間でケンカなどは?
ケンカはしましたけど、だからといって、根に持ったり尾を引いたりというのは、まったくなくてサッパリしたもの。普通、兄弟というと、お下がりがイヤだということを聞いたりするんですけど、ボクはむしろそれが楽しみでしたね。




---楽しみですか?
ネルシャツ、ジーパンなんか、早くくれよっ!! って感じで(笑)。常に待っている状態でした。あと音楽、ファッションなど、かなりアニキに影響されましたね。小学校で友達がピンクレディーとかキャンディーズを聴いている時、アースウィンドファイヤーとかサムクックやモータウンミュージックなんかをよく聴いていました。両親が共働きだったので、アニキに育てられた部分がありましたね。


---ミュージカル「フェイム」に出演した時、「拍手をもらった瞬間、三男坊気質で『オレはスターになれる』と思った」と以前、お話しされてますが川平さんにとって舞台とは?
メインジョブかな。テレビ出演は未だに緊張するんですが、舞台だと、初日でも不思議と緊張しすぎて固くなることがないんです。ハードなレッスンに耐えられるのもその先に褒められたり、拍手をもらえたりという快感があるのを知ってますからね、もちろんその逆もありますけど(笑)。


---では、最後に目標を持って頑張っている読者に対してメッセージをお願いします。
まず緊張している自分を楽しむポジティブさを持つこと。物事を仰々しく捉えずに、悲壮感を振り捨てて、なんとかなる!! という態度は、必要だと思います。


---深刻になりすぎて、硬くなるなと。
そう。ミュージカルをやるにしても、本番の時に楽しく演じることができるように、今、死んでおくワケけです。常に未来イメージを持って、苦しいことは、楽しいイメージを実現させるために行う…。


---でも、ダメだ…なんて思うことも?
まず、ダメな自分、それも自分なんだと認める。自分が自分のへこんでいる姿を認めてあげること。カッコ悪い部分も自分であるということを認めてあげるわけです。だって本当の自分なんだから。で、オレはダメなんだと落ち込まず、ダメだからやらなくては進まないと考えて、小さな目標をひとつひとつクリアしていく。ダメなんだから、ひとつしかできなくてもいい。ダメだからやらないではなく、ひとつひとつこなしていく、この姿勢が重要だと思いますね。
INFORMATION
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ブロードウェイミュージカル「フロッグとトード がま君とかえる君の春夏秋冬」
ブロードウェイミュージカル
「フロッグとトード
がま君とかえる君の春夏秋冬」

06年4月〜5月に初上演され、好評だったミュージカル「フロッグとトードがま君とかえる君の春夏秋冬」の再演が決定した。アメリカで優秀な演劇やミュージカルに与えられる、03年度のトニー賞3部門ノミネート作品で、原作の面白さ、台本の完成度、楽曲の素晴らしさ、どれをとっても一流のエンターテインメントに仕上がっている。アメリカの絵本作家アーノルド・ローベルが手掛けた原作「ふたりはともだち」は、日本でも高い人気を持つ良質の児童文学書として評価され、80年からは小学2年生の国語の教科書(光村図書刊)に採用されている。

【STORY】
フロッグとトードの友情溢れる日常を、四季を背景に描いた物語。2人が冬眠から目覚める春から始まり、次の冬が来るまでの間、共に遊んだり、働いたり、心配し合ったり、ケンカそして仲直りをしたり。共に経験しながら、変わらない友情と一緒にいられる幸せを確かめ合う。そしてやってくる冬眠の季節。その後、2人は再び…。

【CAST&STAFF】
出演/川平慈英・石丸謙二郎・おかやまはじめ・高谷あゆみ・中山昇・宮菜穂子
上演台本・訳詞/高橋亜子 演出/鈴木裕美

【SCHEDULE】
2007年7月27日(金)〜8月12日(日) 東京銀座・博品館劇場
武蔵村山 8月17日(金)〜18日(土)さくらホール
名古屋 8月23日(木)名鉄ホール
大阪 8月25日(土)梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
山形 9月1日(土)山形県県民会館
福島 9月3日(月)〜5日(水)福島市公会堂
仙台 9月7日(金)仙台電力ホール
岩手 9月9日(日)さくらホール
静岡 9月16日(日)グランシップ 中ホール・大地
浜松 9月17日(月)アクトシティ浜松 大ホール
岡山 9月30日(日)岡山市民会館

東京公演のチケット情報
料金7,800円 こども5,000円

問い合わせ CATチケットBOX
03-5485-5999
http://www.stagegate.jp
※地方公演の詳細はHPにて。



PROFILE
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川平慈英

川平慈英(かびら・じえい)
1962年9月23日生まれ 沖縄県出身

8歳でサッカーを始め72年、沖縄本土復帰に伴う父親の転勤で、東京へ。高校時代は読売サッカークラブのユースチームに在籍。玉川大学に入学まもなく中退し、テキサス州立大学にサッカー留学した後、上智大学比較文化学部へ編入。在学中に英語版ミュージカル「フェイム」に出演、86年にスーパーロックミュージカル「MONKEY」でプロデビュー。「ロミオとジュリエット」「J・ギャグニー」「雨に唄えば」「奇跡の人」「Shoes On!」「オケピ!」「OHダディー!」など舞台を中心に活躍。96年の「雨に唄えば」のコズモ・ブラウン役で第4回読売演劇大賞男優賞を受賞している。年間3〜4本ペースで今なお、ミュージカルに意欲的に挑戦。また数々のテレビ番組、ドラマ、映画、CMでもお馴染み。ニュースやサッカー番組ではキャスターとして活躍している。主な出演作に映画「THE 有頂天ホテル」、テレビドラマTBS愛の劇場「吾輩は主婦である」などがある。今年10月1日スタートのNHK連続テレビ小説「ちりとてちん」(月〜土曜午朝8時15分)に出演。昨年4月のブロードウェイミュージカル「フロッグとトードがま君とかえる君の春夏秋冬」(俳優座劇場)の再演に続き、11月30日から12月16日まで天王洲・銀河劇場で行われるミュージカル「ハレルヤ」に出演が決定。


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