フリーター虎次郎が高時給なピッキングのアルバイトを体験!後編

フリーター虎次郎が、
時給の高いアルバイトをレポート 後編

■いざ、倉庫バイトのへ!ピッキングの仕事!!

面接から2日後の朝8時30分、オレはヤスオと共に、指定された海沿いの駅に到着した。
仕事現場の倉庫までは会社のマイクロバスで移動するという。
オレはただただヤスオの後ろにくっ付いて行くだけだ。その降り立った駅前広場は、オレの住んでいる下町の私鉄沿線とは大違いで広々としていた。乗り込んだバスが走っていく道も広く、道路沿いには工場や倉庫とおぼしき“巨大な”建物が立ち並んでいる。

「サティアンレベルじゃん…」
正直、オレは今日働く“倉庫”について、家の近所にある町工場よりもちょっとデカいくらいのもんだろ、程度に想像していたのだが、どうやらスケールが違うようだ。
果たしてバスは、階数こそ高くはないが広大な建物の敷地に滑り込んでいった。

到着した倉庫は新しい建物で、その中に足を踏み入れると、とにかく広大なスペースに圧倒される。そこにはズラーッと商品を収納した棚が整然と並んでいる。壮観だ。
倉庫というと、もっとゴチャゴチャして薄暗いところをイメージしていたのだが、それとは大違いのクリーンな環境である。
そして驚きなのは、これだけの広さにもかかわらず、しっかり空調が効いていることだ。
「涼しー♥」

■現場の倉庫は空調完備!

「こりゃあ快適だわ~」
そう呟くと、ヤスオはウインクしながらオレの耳元で囁いた。
「お前が楽な仕事がいいって言うから、ちゃんと選んでやったんだよ」後で聞くと、倉庫によっては空調設備が整っていないところもあるらしい。
夏場の暑い日なんかは相当にキツいという。
逆に、冷凍食品などを扱う冷凍倉庫の現場もあるらしく、マイナス十何度の世界…。それもまたキツそうだ。
ヤスオはこれまでの数々のバイト経験から、なるべく快適な現場をオレのために選んでくれたのだろう。
ヤスオ、グッジョブ!(サムアップ)

そうこうしているうちに倉庫作業の担当者がやってきて、今日の仕事の指示を出す。

“専用の端末を使い、指示された商品をカートに載せたカゴにピックアップしていく”
“ピックアップが終わったら、そのカゴを決められた場所に運ぶ”

この作業を繰り返し行うのだ。
これはヤスオが教えてくれた“摘み取り”の仕事方式だ。

■化粧品や日用雑貨のピッキング。重い商品はナシ!

そしてさっそく仕事スタート。
各自が分かれてピッキングに取り掛かる。
いきなり一人での作業になるので、最初は端末の使い方もおっかなびっくりだ。
しかしそれも今時の親切設計なのですぐに慣れる。
その端末の表示に従って、商品が保管されている区画にカートを押していき、定められた数の商品をカゴに入れていく。ピックアップしていく商品は、化粧品や日用雑貨など、ごく軽いものが多く力仕事といったものではない。
体力を使う作業ではないので、女性スタッフも結構多く働いている。

■仕事のノルマは・・・?

ピックアップする化粧品や日用雑貨の商品数はとにかく膨大で、オレの知らない品物も多くて一々興味深く感じられた。
特にアイデア商品みたいなものを手に取ると、ついつい見入ってしまう…。
まあ、そんな風に余裕があるのも、今回のピッキングの仕事には“ノルマがない”からだ。

同じピッキングの仕事でも、現場よっては相当に厳しいノルマが課されることもあるという。

とはいえ、ただでさえ未経験で動きの遅いオレがノンビリと仕事をしていたら、さすがに怒られそうなので、気を引き締めて早足で倉庫内を動き回った。
そうこうしているうちに、午前中の3時間はアッという間に過ぎ、昼休憩を迎える。

■学生から40代・50代まで、幅広い世代が活躍中。

オレとヤスオは倉庫内にある休憩室で休憩を取った。

「いやぁ、ヤスオ、グッジョブ!いい現場を紹介してくれたよー」
「だろ?(笑)」

「力仕事もなくてエアコンも効いてるから、なかなか快適だよ」
「そっか、それは良かった。ただ続けていくとね…」

「ん? なに?」
「いや…、楽しんでるんだったらいいよ」

なにその意味深な発言…、と思っていると、ヤスオは席を立ち、少し離れたところで座っていた学生っぽい男と二言三言話してから戻ってきた。

「あれ誰なん?」
「あー、前に現場で会った奴だよ。20歳の大学生」

そう言われて、改めて休憩室を見渡してみると…。
学生っぽい若い男女。40~50代と思われる中高年のオジサンやオバサン。浅黒い顔色で国籍不明な外国人労働者の方々…ヤスオと同じような金髪君やバンドマン風の男性も多い。
実に多種多様、様々な年代の人々が集まっているのだ。

ヤスオは言う。
「これだけ幅広い年代の人達が働いてるのは、この現場があんまりキツくないってのもあるけど…。まあ未経験の人でも即働ける仕事だし、勤務日も自由に選べるから自分の都合に合わせて仕事が出来るのが大きいと思うよ。土日も稼働している会社が多いから、副業やWワークにも向いてるしね」

なるほど、こんな風に世代や性別を超えて人が集まるのには、それだけの理由があるワケか。
そうこう話しているうちに昼休憩が終了。午後の仕事が始まった。

■午後に入り仕事に慣れてくると・・・。

午後も引き続き倉庫内を歩き回ってピッキングを続ける。
午前中は、初めての仕事ということで緊張していて感じなかったが、午後になると、その繰り返し作業の単純さに“慣れ”を感じてきた。
そして、商品に対する興味や物珍しさも失われ、だんだんと“退屈”になってくる。さっきヤスオが言っていた意味深なことってこの“退屈さ”のことか?

そして午後にもう一回休憩が入る。
「どう、調子は?」とヤスオ。
「えーっと、単純作業だから慣れるとアレだね、ちょっと飽きるね…」
「だよな(笑)」
「イヤホンで音楽聴いたりしたらダメかね?」
「そりゃ怒られるわ(笑)」

ヤスオと休憩時間にそんな話をした後、この日最後の時間帯に入る。
もちろん、延々と商品のピックアップ作業の繰り返し。
一度退屈に感じてしまうと、時間が進むのが遅く思えてくる…。
そして、倉庫の中を一日中歩き回っているうちに、だんだんと足が疲れてきた。
仕事中はずっと立ちっ放しで休めないこともあり、少々辛い。

いったい今日一日で何万歩を歩いているのだろう。そんな事を考えながら黙々と仕事を進めているうちにやっと夕方6時となり、この日の仕事が終了した。

■残業すると日給1万円越え!だが…。

業務終了のアナウンスが倉庫に流れる。
その後、担当者が「残業できる人いませんか~?」とバイトスタッフに声を掛けてくる。「どうする? 残業すれば日給1万円以上貰えるぜ。俺はこれから別の現場に行くから無理だけど」
「んー、オレもいいや…」
今日このまま残業したら、きっとオレはこの仕事が嫌いになる。そんな予感がして残業はパスした。

そして帰り道、ヤスオが問いかけてきた。
「トラ、ピッキングの仕事、またやる?」
「うーん、そうだなぁ。まあ、結構“楽”だったしなー」
「また付き合ってやるよ。それに日払いバイトは他にもあるから、別の仕事がしたかったら相談に乗るよ。じゃあな」
ヤスオはそう言い残して、次の資材搬入の現場に向かっていった。

どうしようっかなぁ~。
今回のピッキングの仕事は少々退屈だったが、体力的には楽だった。
日払い給料も魅力的だし、当座の日銭稼ぎには良いかも知れない…。

『ブーーー』
その時、オレのスマホがバイブした。

もしやと思って画面を覗くと、それはやはり母からのLINEだった。
「倉庫でケガでもしてない?日雇いの仕事なんて無理してしなくてもいいのよ。本当に自分がやりたい事を探せばいいのよ。早く帰ってらっしゃい…」

これなんだよ。この優しさがオレをダメにしていくんだよ…。
わかんねーかなー。まあ、分かっちゃったらオレが困るんだけどなー。
オレは電車のシートに浅く座り、すっかり暗くなった車窓を眺め続けた。

 

■この日のバイトの給料や待遇は?

この日の「倉庫バイト・ピッキング」バイトの給料・待遇は?
日給8,000円(勤務時間9:00~18:00)
残業可能※残業すると、日給1万円以上になる。
交通費一部支給(500円支給)
日払い可(勤務日の翌々日に銀行振込)

資材搬入バイト(ピックアップ)のプラス面・マイナス面

【プラス面】
仕事は単純作業、未経験でもOK
ピッキングの仕事は、商品をそれぞれの保管場所から集めてくる作業の繰り返し。
比較的単純な作業で、特別な知識やノウハウは必要なく、未経験者でも問題なく働ける。
『軽作業』の割に高収入
ピッキングの仕事は、その倉庫が扱っている商品などにもよるが、特に体力勝負なワケではなく、「軽作業」に分類される。しかし、その割には比較的給料は高く、残業や複数の現場での勤務で、日給1万5千円以上を稼ぐことも可能。またフォークリフトの免許を持っていると時給がアップする場合が多い。
煩わしい人間関係なし
ピッキングの仕事は基本的に一人で黙々と行う仕事なので、対人関係が苦手な人、職場内の人間関係が煩わしいと思っている人でも大丈夫。
勤務日・シフトが自由に選べる
1日のみの単発勤務でもOKな現場も多く、勤務日を自由に選ぶことが出来る。また勤務時間についても複数のシフトが用意されていたりと、自由度は高い。
服装・髪型等自由
仕事の際の服装については、動きやすくて汚れてもいい服であれば問題なし。また髪型も自由で、金髪・ヒゲ・ピアス・タトゥなどについても、すべてOKな場合が多い。
【マイナス面】
最低限の体力は必要かも・・・
軽作業に分類されるピッキングの仕事。しかし基本的に仕事中はずっと立ち仕事で、商品をピックアップしながら倉庫内を常に歩き回ることから、最低限の体力はやはり必要となる。
『空調』がない場合はキツイ場合も・・・そして冷凍倉庫も・・・
温度によって品質が左右されない商品を扱う倉庫には、空調設備がない場合も多い。そのような倉庫で働く場合は、夏場や冬場はかなりキツイ環境となる。特に夏場については充分な水分補給が必須になるとのこと。
現場によっては重労働やノルマも・・・
現場となる倉庫が酒類や米、家具など重い商品を扱っている場合、必然的にピッキング作業でも重い商品を持たざるを得なくなる。またピッキングの仕事の募集でも、現場によっては他の倉庫作業も併せた業務となる場合もあり、トラックからの荷下ろし・積み込みなども行う場合はかなりの重労働となる。
また、現場によってはノルマを課される場合もあり、そのノルマの厳しさによっては相応のプレッシャーが掛かることになる。
単純作業ゆえに「飽きやすい」傾向も・・・
先にも記したようにピックアップの仕事は、単純作業の繰り返しで未経験者でも取り組みやすい。しかしその反面、慣れてしまうとその単純作業を退屈に感じられ、飽きてしまう事が多い。

[ライター]フリーター虎次郎

気ままなバイト生活を送る、とある男の物語。
オレの名前は、トラジロウ。
といっても「男はつらいよ」の“寅次郎”ではなく、一字違いの“虎次郎”。この名は「男はつらいよ」の熱狂的なファンだった父と、大阪生まれで「阪神タイガース」をこよなく愛する“虎党”の母によって命名された。
そんな有難い名前を頂いたオレは、すくすくと“虎党のフーテン”に成長する。
ただし“寅さん”の時代のように、境内でバナナの叩き売り、なんてシノギがある訳なく、そこは現代流、求人サイトを時たま覗く気ままなフリーター稼業。
そんな“寅”ならぬ“虎”の仕事日記。
よろしくおたのみ申します。