仕事情報誌ドカント

大鶴義丹 大鶴義丹
「女性って、美しく放置されたいっていうM気質の人が多いですよね。そこが上手く表現できた作品だと思います」

役者として味のある演技を見せてくれている大鶴義丹さんが、監督と脚本を務めた映画「私のなかの8ミリ」が絶賛公開中! バイクと8ミリをモチーフにした映画作りへの情熱やこだわりなどを、ひと言ひと言丁寧に教えてくれました!!

撮影◎谷口達郎 取材・文◎内埜さくら


---大鶴さんが脚本と監督を務めた映画「私のなかの8ミリ」が公開中です。映画制作は14年ぶりですよね。
14年経って、やっと体制と資金面が整ったから制作できました。実は脚本を3つ用意していたんですけど、一番地味な作品を選んだんです。


---それはまた、どうして?
他の2つは、予算的に無理だったから(笑)。1つは、若者がタイでバックパッカーをする話。もう1つは、沖縄に住む巫女のおばあちゃんが、人の心を救う話。いつかお金が貯まったら手掛けたいと思いますけど。



---本作は、主人公の女性とバイクを組み合わせた作品ですよね。これが意味するものは。
僕がバイク好きという理由からじゃなくて、キレイな女性が革ジャンを着て、バイクを走らせるっていうのは黄金比なんですよ。女性の体のラインは柔らかくて、バイクは硬いでしょう。柔らかさと硬さの融合というか。だからジャンヌ・ダルクだって美しく見える。イメージの元は、アラン・ドロンが出ている映画『あの胸にもういちど』という作品なんですけどね。



---大鶴さんは、キャスティングからも参加されたとか。
主役のミハルはオーディションで選んだんですけど、バイクの免許を持っていることが絶対条件でした。相手役の高杉(瑞穂)君は、脚本を書く段階からアテ書きで書いたんです。顔がキレイなだけじゃなく、透明感のあるいい役者ですから。




---長谷川初範さんも、大鶴さんが指名を?
僕が役者を経験してきた中で、『ホッとするシーンこそお金をかけるべき』という鉄則を学んだんです。そこをサボると、作品全体がちゃちくなるんですよ。だから、田舎でのあのシーンには、長谷川さんかな、と。



---作品に頻繁に登場する、8ミリが意味するものとは。
8ミリフィルムって、画像解像度が低い上に白黒でしょう? 白黒画像を見ると人って、色素を感じる脳以外を使って、違うインスピレーションが沸くらしいんです。で、自分の人生や気持ちを投影して、切なくなるんですよ。白黒写真に写っている人を見て、泣いてもいないのに悲しそうに見えたこと、ありませんか? あれと同じ仕組みを利用したんです。



---すごく細かいところまで考えて作品を作っているんですね! では、本作の見どころは?
いや、普段はホント適当ですけどね(笑)。映画は、女性的な内容ですね。女性って、美しく放置されたいというM気質の人が多いと思うんですよ。そこが上手く表現できたんじゃないかな、と。あと僕は、最後にドンデン返しのある作風が好きなので、そこも楽しみにしていて下さい。




---今、一番興味のあることは?
ダイビングです。道具も全部買い揃えましたよ。いつか、ドキュメンタリー作品作りに活かせれば、という理由ですけど。



---大鶴さんのように、自分が願う職業に就くためには?
何かになろうなんて思わないほうがいいんじゃないですか? 日々食べることができて、奥さんと子供がいる…これが、人生最大の目標だと思うんですよ。40歳を超えて、実感しています。僕は、無茶苦茶なことばかりしてきましたけど(苦笑)。それと、とにかく『貧しちゃいけない』と。条件ばかりで選ばず、働かないと。働かないとお金が底をついて、動きたくても動けなくなりますから。僕も生きるために、条件で文句を言わず仕事を引き受けていますよ。

INFORMATION
------------
映画「私のなかの8ミリ」
映画「私のなかの8ミリ」

STORY&INFO
かつての恋人との思い出を胸に、バイクで北の街を目指すミハル(岡田理江)。頭によぎるのは、映像カメラマンを目指していたかつての恋人が撮った、自分の写った8ミリフィルムの映像の記憶だった。久しぶりのバイクで勘が鈍っていたミハルは、峠の道で運転を誤り、草むらに投げ出されてしまう。寝転んだままのミハルに、ひとりの青年(高杉瑞穂)が心配して声をかけてきた。男のバイクは昔の彼と同じもの、しかも手には8ミリカメラが…。オートバイと8ミリフィルムに愛情が込められた、ファンタジックなロードムービー。

CAST&STAFF
出演/岡田理江・高杉瑞穂・湯江健幸・千濱汰一・三浦厚子・星野園美・長谷川初範・赤座美代子ほか
監督・脚本/大鶴義丹 撮影監督/桐島ローランド 製作/第一興商 制作/ビーズ・インターナショナル 製作・配給/モブキャスト
公式HP
4月4日より東京・キネカ大森ほか全国順次ロードショー公開中!


PROFILE
--------
大鶴義丹(おおつる・ぎたん)
大鶴義丹

68年4月24日生まれ 東京都出身
趣味/車・釣り・スキー・モータースポーツ全搬
特技/料理・素潜り

84年、NHKドラマスペシャル「安寿子の靴」で俳優デビュー。作家活動では90年、「スプラッシュ」で第14回すばる文学賞を受賞。また、95年に映画「となりのボブ・マーリィ」で初脚本、初監督を務め、高い評価を受ける。主な出演作にドラマ「君の瞳に恋してる!」「あの日の僕をさがして」「ひまわり」「温泉へGO!」など、映画「首都高トライアル」「湾岸ミッドナイト」シリーズ「OTSUYU 怪談牡丹灯籠」「プライド・運命の瞬間」「HAZAN」などがある。バイクは大型二輪の免許を持ち、雑誌の連載やサーキット走行をしているほどの愛好家だ。

公式ブログ
公式HP

→過去のインタビューを見る

高収入求人・仕事情報マガジン ドカント
戻る


許可無く複製、転載する事は法律に触れます。COPYRIGHT(c)2006 DigitalStyle co,Ltd.ALL RIGHTS RESERVED.