
---三輪さん出演の映画「ドモ又の死」が公開されます。作風がかなり独特ですよね。
登場するのは、更生施設に収容された女の子たちですし、依存症に苦しみながらも舞台の稽古を重ねていく日々が描かれていますからね。でも、重いストーリーの割りに、セットや脇に見える小物が大正ロマンっぽくて可愛かったりもしますよ
---映像を見ていると、とても寒そうな雰囲気ですが…。
撮影が12月だったのと、撮影時間がいつも、夜から夜明けにかけてだったので、そう感じるのかもしれません。日が射していると演じづらいダークな話なので、私としてはやりやすかったですけどね
---撮影で印象に残っている出来事などはありますか。
実は、舞台に立っているシーン以外は、更生施設に入っている役の女の子全員がノーメイクだったんです。設定上、化粧は必要ないということで。私は普段、メイクをしないので支障はなくてむしろ楽だったんですけど、現場にいたヘアメイクさんが手持ち無沙汰そうでした。冬場で乾燥した肌を潤すだけ、という時が多かったので(笑)
---現場の雰囲気などは。
撮影中に江本純子さん、藤谷文子さん、野村恵里さん、高野ゆらこさんと仲良くなりました。クランクアップしてから、5人でワゴン車を借りて、伊豆へ1泊旅行にも行ったんですよ。撮影から2年経っているのに、いまだに親しいし…この映画に出ることで、不思議な縁を紡げた気がします。
---今回、役作りはどのようにしたのでしょうか。
毎回役作りに関しては私、同じスタンスでいるんです。ある意味、状況任せなんですよね
---というと?
相手の波長や間なんかによって、役の雰囲気や空気って変わってくるものだと思うんです。もちろん、誰を相手にしても作った役を変えない役者さんもいらっしゃいますよ。どちらがいいということではなく、私の場合はそう。相手と掛け合って初めて、その役が生きてくるというか。だから、現場のセットに入って本番にならないと、自分でもどうなるか分からないというのが、正直なところです
---なるほど。
私が大切にしているのは、台本には書いていない、演じる役柄の普段の生活。いま何歳で、親や兄弟はいるのか、とか。それを考え、理解した上で演じるのが楽しいんです。

---では、本作のオススメの鑑賞法などを教えて下さい。
誰の視点で観るかを決めてから鑑賞すると、楽しめると思います。私が完成作を観た時は、戸部(江本純子)の視点だとこの映画、カッコイイなと感じました。あと、大塚寧々さん視点でも面白いかもしれませんね
---映画デビューから10年。三輪さんにとって演じることとは。
役者を続けていく上で大事なことは、肩書きにとらわれないことと、肩ひじを張らないことだと思っています
---そのために心掛けていることはあるのでしょうか。
いい意味でずっと変わらずにいたいんです、私。なぜ芝居を始めたのかっていう根本を、忘れずにいたい。その根本は、私の転機になった初めて出た映画『ラブ&ポップ』にあると思っています
---根本というのは…?
初めての映画だったので、たくさんの人に迷惑をかけてしまったんです。だから、いつか恩返しをしよう。その初心をずっと持ち続けていきたいですね。
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INFORMATION
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映画「ドモ又の死」
STORY
ドラッグ中毒者のための更生施設ハマー・ナナの家。そこに暮らすのは、反骨的で無愛想な戸部=ドモ又(江本純子)、優等生だけれど泣き虫のとも子(三輪明日美)、男言葉で話すリーダー的存在の花田(藤谷文子)ら6人。ある日、共同生活を送る彼女たちに新たなプログラムが与えられた。それは芸術家の青年たちの苦悩を描いた戯曲「ドモ又の死」を演じるということ。クリスマスの発表会に向けて稽古の日々を過ごすうち、やがて演じることに没頭していくドモ又たち。だが、発表会の直前に、ひとつの悲劇が訪れる…。
CAST
江本純子・三輪明日美・藤谷文子・野村恵里・高野ゆらこ・つるうちはな・柳英里紗・片桐はいり・萩尾望都・大塚寧々
STAFF
脚本・監督/奥秀太郎 原作:有島武郎(戯曲「ドモ又の死」) 協力/日本ビクター 製作/M6 TRANCE PICTURE WORKS 配給/NEGA
シアター・イメージフォーラムにて公開中(全国順次)
公式HP
PROFILE
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三輪明日美/みわあすみ
82年3月12日生まれ 神奈川県出身
96年に、CM「住宅都市整備公団」でデビュー。庵野秀明監督の「ラブ&ポップ」(98年)主演で映画デビュー、高い評価を得る。同作品で第20回ヨコハマ映画祭「最優秀新人賞」
受賞。以降、話題作からインディペンデント作品まで映画を中心に幅広く活躍。木下ほうか監督「17才」(03)では出演のほかに企画にも携わり話題を呼んだ。主な出演作品に「さよなら、クロ」(03)、「妖怪大戦争」(05)、「夜のカフェ」(05)などがある。
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