仕事情報誌ドカント

ギターウルフ ギターウルフ
 レッドゾーンまで振り切れるほどの爆音ジェット・ロッキンロール・バンド、ギターウルフは、日本ならずともアメリカ、ヨーロッパでもコアなファンを取り込んでいる。
走り続ける爆音ジェットマシーンはいったいどこに向かうのだろうか。バンドの中心メンバーであるセイジさんに、結成秘話から今後の生き方、フリーターへの言葉までいただいた。

INTERVIEW /イナズマ☆K PHOTO/HIROKAZ

---現在はロックミュージシャンとして、世界を股にかけて活躍されているギターウルフですが、まずは小さい頃の話を聞かせてもらえますか。
「小学校の頃は長崎にいて、学校まで子供の足で歩いて1時間半くらいかかるところに住んでたんだ。今考えたら気が遠くなる距離を毎日歩いてたよ。性格はやっぱ小さい頃からリーダー的な感じだったと思うな。勝手にちっちゃい子と遊んで、リレーやチェス大会やらせたり。

---子供の頃からチェスをやってたんですか(笑)。 あとはどんな遊びを?
「友達をみんな集めて五目並べ大会やったり、隠れ家や基地を造ったり、カンケリとかよくやってたな。それから小学校5年の時に島根県に引っ越して、剣道をやったんだけど強くなってね。その後はキャプテンになるんだけど。

---転校してもいきなりリーダーなってしまった。
「そうだね。中学校の時も剣道部のキャプテンだったし。あと高校の時にキャプテンになれなくて辞めたりして(笑)。

---トップじゃないと満足できなかったんですね。
「やっぱ、一番じゃなきゃイヤなんだろうね。ワガママな性格だよ。贅沢だ。

---その剣道少年が音楽に興味を持つきっかけというのは、 何だったんですか。
「『グリース』って映画を見て、ジョン・トラボルタがかっこいいなと思って。オリビア・ニュートン・ジョンが好きで、ものすごい理想のタイプだったから、将来は結婚するぞと思ってたくらい(笑)好きだったなあ。まぁ、それが皮ジャン的なものに憧れたきっかけなのかな。   永ちゃんの映画『ラン・アンド・ラン』とか、出てくるのが恐い兄ちゃんばっかだなーと思いながら、そういうのにだんだんひかれていったからね。親戚の兄ちゃんからダサい皮ジャンをもらって、それを着て喜んでたりもしてたね。

---その頃からもう皮の魅力に取り付かれてしまったと いうことですね。
「やっぱ皮を着るとバリッと違うぜって(笑)子供ながらに思ってた。その想いは大人になっても続いてて、今でも皮ジャンは好きだな。

---音楽はラジオを聴いてたりしてたんですか。
「そうだね。中学校の時はみんな深夜放送にハマるじゃない。俺も勉強にかこつけて聴いてた。オールナイトニッポンの鶴光さんとか所(ジョージ)さんのリスナーだったね(笑)。   それから深夜にコソッと抜け出すことも覚えたりして。ちょうど自分の部屋が一階だったから、あの頃は友達と深夜にただ会ったりするだけでゾクゾクとしてたな。高校に入ったらもうちょっとエスカレートしてきて、友達のバイクのケツに乗って、どっか行ったりとか。

---そういう学生時代から、 ロックの道に進んでやるって思ってたんですか。
「いや、何かがしたいという気持ちは感じてたんだけど、ロックだったのかは分からなかった。でも高校を出てすぐ東京に出てきたんだよね。

---目標も決めないで、 あてもなくいきなり上京してしまったということですか。
「そう。とりあえずはバイトを探してさ。でも、周りに知ってる人もいなくて友達がバイト仲間の間でしか作れなかった。今考えればたった1年半くらいの期間だけど、記憶としてはあの孤独だった時間がすごく長く感じたな。

---都会の孤独じゃないけども。
「新宿のすぐ側の、高層ビルが近くにある本町に住んでて。最初にやったバイトは掃除。いつもニヤニヤしてる変なオッサンが入ってきて、こんなオヤジにはなんねえぞって思ったり。   1ヶ月や2ヶ月ですぐに次移ろうなんて思ってたから、バイトはすごいいっぱいやったよ。喫茶店もやったし、ポーカーゲーム、中華料理店、寿司屋、部品磨きとか、あげたらキリないね。でも、1年ちょっとでそれだけやってるんだから、よっぽどだよ(笑)」 ◆次から次へと移っていったと。
「そうだね。バイトやって半月ボケーっとするっていう、すばらしい生活が一生続くのかなって思ってたけど(笑)。それが原宿で働いて、自分の人生がガラッと変わってしまった。

---バイトばかりの生活を抜けて、 現在の原点となる音楽はいつ頃から始めたんですか。
「原宿で働く前に、レコード屋に勤めて、そのときの友達と最初のバンドを組んだんだ。楽器も何もできないから、いきなり俺に歌わせろって(笑)。ルックスとかどうでもいいから、とりあえず形が欲しかった。その形が壊れることがえらく恐かったね。 バンドという形を東京に出てきてやっと持って。メンバーが辞めるごとに必死に追加の人間を探してさ。その形が壊れることが、唯一自分にとって恐怖だったから。

---それは東京に出てきてバンドやってるっていう、 心の拠り所を守るためですね。
「1人でいるとさ、何に対しても自信がないから、彼女なんか作る気しねぇし。でもバンドという形を持っただけで何かをやってるって感じがして。他の人だったら、立派な会社に入ってそういう気分を得られるのかもしれないけど、俺にとってはそれがバンドだったのかな。 それが、原宿で働いてからはひどい話で、ルックスが最高じゃなきゃいけねぇ、バーッとステージに立った瞬間にカッコいいと思えるメンバーじゃなきゃいけねぇって思って、そのバンドをすぐに解散して(笑)。

---さんざん守ってたバンドのはずのに(笑) 原宿で働いてたのは服屋でしたっけ?
「古着屋。たまたまだけど、皮ジャンばっか売ってた。原宿で働ける人を探してるって聞いて、じゃあやろうかなっていう軽い感じ。 今考えるとやっぱり皮ジャンに縁があるんだ。その時、目の前のパンクショップで働いてたビリーに『お前ベース弾いてみて。俺はギターを弾く』って。で、一緒に働いてたナリちゃんをドラムに入れて組んだのがギターウルフですよ。

---それが原点だったけど、 まだ楽器はうまく弾けなかったんですよね。
「そうそう、3人とも楽器が初めてでさ。うだうだやってても全然うまくなんないし、ボーカルの練習とかいってカラオケ行ったり(笑)お茶を濁してたんだけど。 これじゃいけないと思って、友達のバンドのデモテープをライヴハウスに持ち込んで『うちのバンドです、ギターウルフです』って勝手にいっちゃって、ライブを2ヶ月後に決めたの。そしたら必死に練習を始めたね(笑)。

---やんなきゃいけない状況を作ってしまった。
「とりあえず何かに一歩踏み出す、もしくは既成事実を作っていくことがいいってことを俺は知ってるね。とりあえず先に先に。考える前にまずは一歩出ることが重要だと。



---他の人はいろいろ考えて行くかどうか悩むけど、セイジさんはとにかく前に出てしまうと。
「そうだね、アメリカツアーの時もそうだったな。あの頃って日本のバンドが海外でやるなんて想像ができなかった頃じゃない。やったらカッコイイじゃんって。

---やったらカッコいいというのはウルフの基本ですね。で、最初のライブはどうでしたか?
「2ヶ月で何とか6曲くらいできるようになって。その時、出演者の順番決めがあって、すごいうまいバンドばっかりだったんだけど、自分たちがトリでって(笑)。他のバンドのメンバーに聴かれるのが恥ずかしかったってのもあったんだけどね。 それで俺たちは楽屋でカッコつけて構えてて、うまいバンドに対して、どんなに上手でもカッコ悪くちゃしょうがねぇよなーっていったんだけど、他の連中は、どんなにカッコつけてたって下手じゃしょうがねぇよなーっていってたんじゃないかな(笑)。 でもその一発目のライブはすごい印象的だった。スタジオだと音がバーンってくるんだけど、ステージに立ったら音がスカスカでさ、何かぜんぜん気分が出なくて。そのときには『怒りパワー』を使って演奏してた。チクショー! って。何に怒ってるのかわからないけど(笑)。

---『怒りパワー』ですか!(笑)
「クソーッて(笑)。持ってったエフェクターに怒ってケリ入れたり(笑)。でも、終わったあとに思ったけど、ウチら的にはすごく良かったような気がするね。

---つかめた感みたいなのがあったんですね。
「そうだね。そっからずっとノルマ払いながらやってたんだけど。

---音楽だけで食っていこう、 という気持ちはずっと持ってたんですか。
「それから原宿の仕事を辞めて、現場で働き出したんだけど、あくまで本職はギターウルフだって思ってた。かといって仕事は仕事で思いっきり頑張って、何と親方になっちゃた(笑)。

---そこでもリーダーになったと(笑)
「そうそう、みんなの前でラジオ体操とかして、そういう自分も好きだったり(笑)。気合が入ってて『男だぜーッ!』て感じでさ。

---『男だぜーッ!』って良いですね(笑)
「そして数々のトレンディビルを建てて。お台場とか結構作ったよ(笑)



---某テレビ局もセイジさんにお礼をいわないと(笑) さて、インディーで人気が出てメジャーデビューを果たし、 バンド一本で生活できるようになった時、達成感はあったんですか。
今もそうだけど、現場で働きながらバンドやってる時と、ほとんど気持ちは変わらないね。

---その変わらない気持ちってのは?
うーん、超大金持ちにでもならない限り、安心はできないじゃない。絶えず何かをやっていかなきゃいけないじゃん。でも、何かに追われるんじゃなく、自分で先にやるというか。追われる前に自分でやっていかなきゃいけない。 だから現場の仕事も一生懸命やってたし、今はギターウルフ一本なぶん、やらなきゃいけないこともいっぱいある。海外ツアーだって、例外無くすごくハードなものだしさ。

---走らされるんじゃなく、 自分から先に走っちゃおうという感じですか。
そうだね。でもただ、目的に向かって走ってるんじゃないんだよ。その時々のポイントを乗り越えていく感じかな。

---では、セイジさんが目標としてる人というのは誰でしょうか?
ガッツ石松。あんな人になりたい。

---自分だけの語録を持っている人って感じですかね。 人物伝的にもすごいですよね。
彼を面白いと思っているのは俺だけだったと思ったけど、やっぱりみんな思ってたんだね。『伝説の男』って歌ができるくらいだし。

---会ったことは?
ないね。会っても困るなあ。向こうもこっちに興味がないだろうし(笑)。

---あと、目標じゃなくても、こういう生き方してる人、 好きだなっていうのは。
どうだろう…女の子だったらもっと自分をキレイにしたいとか、男ならカッコよくなりたいって思うけど…。でも永ちゃんはカッコいいね。あの年になっても何かに抵抗する感じがして。

---ではセイジさんがこれから進んでいく上でのモットーは。
遠いところまで見てないけど、とりあえず目の前の一歩一歩にいちいち力んでみるとかね。

---いちいち力む!では最後に、これから夢をつかもうとしている フリーターの人たちにアドバイスするとしたら?
俺たちの曲にある『ワイルドゼロ』みたいな感じで働ければいいんじゃないかな。ゼロはゼロだけど、ただのゼロじゃないんだ。ワイルドなゼロ。それが1になり2になり3になり。ただのゼロじゃダメなんだ。

---まさに、島根から出てきて、バイトやってって、 一歩一歩前に進んでいったセイジさんそのものですね。
あの曲はそういう気持ちで作った曲だからね。確かにあの時のオレはゼロだったけど、ただのゼロじゃない、ワイルドなゼロだって。お前らも『ワイルドゼロ』だ!!
INFORMATION
------------
LOVEROCK TOUR 2004

TOTAL INFORMATION SBTミュージック
03-5717-6530
9/17(金)札幌BESSIEHALL
お問い合わせ:BESSIEHALL 011-221-6076
9/19(日)青森Quarter
お問い合わせ:Quarter 017-777-3337
9/21(火)仙台MA.CA.NA.
お問い合わせ:MA.CA.NA. 022-262-4787
9/22(水)長野CLUB JUNK BOX
お問い合わせ:CLUB JUNK BOX 026-267-9120
9/29(水)静岡SUNASH
お問い合わせ:SUNASH 054-288-0880
10/1(金)神戸VARIT.
お問い合わせ:VARIT. 078-392-665
10/2(土)下関TAKEOFF
お問い合わせ:TAKEOFF 0832-86-7270
10/4(月)鹿児島SR HALL
お問い合わせ:SR FACTORY 099-227-0337
10/5(火)福岡DRUM Be-1
お問い合わせ:DRUM Be-1 092-737-5300
10/6(水)長崎DRUM Be-7
お問い合わせ:DRUM Be-7 095-827-7020
10/8(金)広島Bad Lands
お問い合わせ:Bad Lands 082-222-0971
10/9(土)岡山DESPERADO
お問い合わせ:DESPERADO 086-225-5044
10/10(日)四日市東海ボウル「GASOLINE ROCK FESTIVAL 04」

お問い合わせ:ジェイルハウス 052-936-6041
10/17(日)富山高岡もみの木ハウス
お問い合わせ:もみの木ハウス 0766-24-1987
10/19(火)京都CLUB METRO
お問い合わせ:ZAC UP 075-752-2787
10/20(水)高知CARAVANSARY
お問い合わせ:CARAVANSARY 0888-73-1533
10/22(金)松山星空JETT
お問い合わせ:星空JETT 089-933-0001
10/23(土)松江GROOVE MACHINE
お問い合わせ:GROOVE MACHINE 0852-27-2536
10/25(月)奈良NEVERLAND
お問い合わせ:NEVERLAND 0742-27-5840
10/26(火)甲府CONVICTION
お問い合わせ:CONVICTION 055-243-2355
11/2(火)水戸LIGHT HOUSE
お問い合わせ:LIGHT HOUSE 029-224-7622
11/3(水)郡山#9
お問い合わせ:#9 024-934-1980
11/4(木)前橋RATTAN
お問い合わせ:RATTAN 0272-34-2365
11/19(金)名古屋CLUB QUATTRO
11/20(土)心斎橋CLUB QUATTRO
11/27(土)渋谷O-East

PROFILE

--------

ギターウルフ

87年ギターウルフ結成。91年ドラマーがトオルにチェンジし、現在のメンバーになる。

93年初のアメリカツアー。
97年 全米ツアー(34カ所)敢行。

その後、日本でKi/oon Recordsに移籍、メジャー1stアルバム「狼惑星」リリース。

98年全日本12カ所、初のヨーロッパツアー16カ所SOLDOUT。
03年 「UFOロマンティクス」のリリースツアーをアメリカ6都市8公演を行う。その後「FUJI ROCK FES 03」に出演。
11月にはアルゼンチン&ブラジル&USツアーを行い、ブラジルはSOLDOUTに。日本だけではなく、世界的に重要なロックンロールバンドである。



→過去のインタビューを見る


許可無く複製、転載する事は法律に触れます。COPYRIGHT(c)2006 DigitalStyle co,Ltd.ALL RIGHTS RESERVED.