人気の単発アルバイト【交通量調査の体験談】1日の流れや収入は?

知られざる交通量調査のアルバイト【体験談】1日の流れや給料は? 高収入求人ドカント

榊伊佐雄さん(仮名)の体験談

今回お話しを聞かせていただいたのは28歳のフリーター、榊伊佐雄さん(仮名)。 
細身で色白、出で立ちはダンガリーのブルーシャツにブラックのチノパンツ、清潔感があってさわやかな雰囲気の男性。

榊さんは、“交通量調査”のアルバイトをしている。
交通量調査員…ドカント読者の皆さんはご存知だろうか?
大きな交差点や駅前などで、イスに腰かけ“カチカチ”とカウンター押してる人……
それが交通量調査員。意外と人気が高いアルバイト……

榊さんに仕事内容や収入のお話しを聞きながら、人気の理由を探ってみよう。

■交通量調査の仕事内容とは?

まずは、交通量調査の仕事内容はどのようなものなのか。
一体何のために、路上でカチカチと車両や歩行者を数えているのだろうか。

【交通量調査の仕事】
●交通量調査には、車両の数をカウントする交通量調査と、渋滞の長さを測る渋滞長調査の2種類がある。
●地域の開発計画や各地方自治体での統計データの資料として使われることが多い。
●日中や夜間に道路脇でイスに座った状態で、カウンターを使い通行する車や人の数をチェックする。
●難しい仕事ではないが、大手調査会社になると未経験者の場合、実施日以外に説明会への出席が必要となることもある。
●簡単な作業ではあるが、根気よく調査を続けられる忍耐力、見逃さない注意力、それを持続する集中力が求められる。

──仕事内容を教えてください。

榊さん「交差点や大きな商業施設の前で、通行する車両や歩行者を数える仕事です。その調査結果が、今後おこなわれる道路工事や信号工事の参考になります。また商業施設では、訪れるお客さんの数や年齢層などを把握するために使われます」

──今後の工事や商業施設のマーケットリサーチに活用するためのデータ収集ですね。あのカチカチする道具でどのようにカウントを?

「あのカチカチする道具の名称は数取器(かずとりき)といいます。一般的にはカウンターと呼ばれていて、5種類の数をカウントできるようになってます。車両ですと、大型車、小型車、貨物、二輪車など車種ごとに、歩行者であれば性別、年齢別ごとにカウントします」

──5種類のカウント……未経験の人でもできますか?

「最初は大変ですが、30分ほどやったら慣れます。車種はどうやって判断するの?と思うかもしれないですけど、ナンバープレートの数字を見ればわかります。歩行者の年齢はあくまで見た目の判断なので、それほど悩むことはありません」

■勤務体系や1日の流れについて

勤務体系や1日の流れについて 高収入求人ドカント


──1日の仕事の流れを教えてください。

「まずは作業現場入りから……現地集合が多いですが、郊外だと送迎車が出るときもあります」 

──勤務時間や勤務体系はどのようになってますか?

「勤務時間は、朝7時~19時などの12時間勤務が多いです。24時間勤務(朝7時~翌7時)もあります。稀に3~5時間などごく短時間な案件もあります」 

──12時間と24時間勤務の2パターンが主流。

「仕事の現場は、一つの場所で2人一組ないし3人一組で受け持って、そのうち1人が休憩を取ります。2時間働いて1時間休憩のパターンが多いです。12時間勤務だと実働8時間、24時間勤務だと実働16時間になります」

──集中力が必要な仕事なので休憩時間も多いですね。休憩場所はどこに?

「職場が路上ですから休憩場所はありません。公園やコンビニなどそれぞれで場所を見つけて休憩を取ります」

──トイレは? 

「僕の場合は東京23区内の現場を選んでいるので、近くに商業施設やコンビニがあるからトイレはそこで利用してます。郊外や深夜の仕事だと困るかも知れません……現場監督の方にあらかじめ聞いた方がよいです」

■交通量調査の収入や魅力は?

カチカチカチ……交通量調査の給料はどれくらいなのだろうか。
榊さんは収入例を教えてくれた。

【交通量調査スタッフの給料例】
●7:00~19:00シフト
拘束時間12時間(休憩4時間)実働8時間
日給12,000円 ※時給換算:1,500円

●7:00~翌7:00シフト
拘束時間24時間(休憩8時間)実働16時間
日給25,000円 ※時給換算:1,562円
※即日現地で全額日払い

──時給換算1500円以上ですか、高収入なアルバイトですね。

「拘束時間が長いのでしんどいですけど、半日で1万円、丸1日で2万円以上が日払いでもらえるのは魅力ですね」

──しかし、8時間や16時間も座ってるのも辛そうですね。

「お尻が痛くなるのでマイクッションは必須ですね(笑)でも肉体労働の方がずっと辛いので、座ってできる仕事の方が絶対に楽です。座ったままで高収入。これも交通量調査の魅力ですね」

──なんだか優雅なアルバイトに思えてきました。

「2人一組で仕事をしていてもそれぞれ別の対象を追ってカウントしてるので、お互いに会話もほとんどないです。休憩も1人で取るので煩わしい人間関係ないのも好きです」

──1人で黙々と……いや、カチカチと仕事に没頭できる。

「現場には僕らスタッフを監督する監視員がいるんですが、彼らはいくつかの現場を巡回してるので常に監視しているわけではありません。2時間に1回ほどのペースでチェックしてる感じです。別にサボってないですけど(笑)」

■交通量調査のつらいところ

交通量調査のつらいところ 高収入求人ドカントよいところばかりの仕事なんてこの世にあるはずがない。
交通量調査の仕事につらい部分や厳しい面はないのだろうか?

──交通量調査でキツイ部分はないですか?

「ズバリ天気です」

──屋外、それも路上の仕事ですから……雨でもやりますか?

「雨天決行の場合もあります。傘をさしたままカウントするのは片手がふさがってやりづらいので、レインコート持参です。晴れた日には理想的なアルバイトですけど、夏の猛暑日や冬の酷寒日は相当キツイです」

──何か対策は?

「夏は帽子に冷却タオル、着替えは必須です。熱中症対策の水分補給、塩分補給も欠かせません」

──冬も辛そう……

「冬の方がキツイです。防寒具で全身を固めても座ってると足元から凍えてきます。もちろんカイロや温かいドリンクを用意して行きますが厳しいですね」

──他に何か必需品は?

「道路わきでずっと排気ガスを浴びるのでマスクも必需品です」

■それでも人気が高い交通量調査のアルバイト。

──猛暑、酷寒、排ガス……って結構ハードな仕事かも。

「それは日によってですね。でも単発で高収入のアルバイトとしては人気なんです。求人サイトに『交通量調査スタッフ募集』がアップされると、当日で募集人数の枠が埋まっちゃいますから。だからマメに求人サイトを見て新着がないかチェックしています。高収入なのに座ってできる簡単な仕事ですから」

●取材を終えて…
交通量調査のアルバイト経験者にその詳細をお聞きした。
正直、お話を聞くまでは何とも地味な仕事というイメージしかなかったのだが、単発+高収入+日払い+割とお気楽、と来たら人気が出るのも当然なのだろう。
私も学生時代にこのアルバイトを知っていたら働いていただろう。
1万円、頑張れば2万円以上の日給を日払いでもらえるのはたしかに魅力的。

路傍で独り黙々(カチカチ)と 荒れるでもなくひっそりと生きる。

(ライター:JSR)