ナイト業界「メンズエステ」の基礎知識と男性スタッフの仕事について

メンズエステの実態。そこで働く男性スタッフの仕事とは? 男性高収入求人ドカント

2019年2月、某人気有名俳優が自宅に派遣されたマッサージ店の女性従業員に性的暴行を加えたとして、強制性交の疑いで逮捕されたニュースをご記憶の方も多いだろう。(その後2020年12月に東京高裁で懲役4年の判決が確定した。)

当時は報道番組やワイドショーでこと細かに事件の詳細が取りあげられ、その舞台となった“派遣型マッサージ店”“派遣型エステ店”という業態が話題となった。

ニュースを見た皆さんはおわかりだろうが、この派遣型マッサージや派遣型エステは風俗店ではない性的サービスは提供していなのである。
これらは“メンズエステ”と呼ばれ、近年都心部を中心に人気が高まっているナイト業界のジャンルである。

しかしこのメンズエステ、実際にどのような営業形態でどういったサービスを提供しているのか知らない方も多いだろう。

そこで今回は、メンズエステの実態やそこで働く男性スタッフの仕事内容を解説する。

1.メンズエステってどのようなお店?

皆さんはメンズエステと聞いて、どのようなお店を想像するだろうか?
一般的には、TVCMなどで見かける“ダンディー●●●”などの、男性向けの脱毛や痩身の美容関連施術をおこなうエステサロンを思い浮かべるかもしれない。

しかし、ナイト業界でいうメンズエステはまったく違うお店である。
端的にいえば、男性客に対し、女性セラピストがアロマオイルなどを用いて全身マッサージをおこない、癒し(リラクゼーション)を提供するお店のこと指す。

メンズエステは、風俗店が営業する際に必要な風営法の届出をおこなっていない。よって、性的なサービス、いわゆるヌキのサービスは違法行為となる。

当然、風俗店ではないので、女性セラピストは施術中に服を脱がない。ただし、メンズエステのホームページをチェックしてみると、女性セラピストが胸元の見えるセクシーなコスチュームを着用していたり……性的サービスがあると勘違いする男性も多い。
また、男性客は施術の際、衣服を脱いで紙パンツ一枚の姿になることも、勘違いを助長させる一因かもしれない……
だが、メンズエステではヌキのサービスはNG、女性セラピストへのボディタッチも厳禁なのである。

メンズエステってどのようなお店? 男性高収入求人ドカント

1-1.メンズエステと風俗エステの違い

『いやいや、メンズエステにもヌキはある!』とおっしゃる方もいるだろう。
たしかにそんなメンズエステも存在する。だが、それはメンズエステではない……

話しが少しややこしいが、性的サービスを提供しているヌキありメンズエステは、風俗店として管轄の公安委員会へ営業届出を済ませたうえで、メンズエステとして営業をしている。届出済の風俗店なので性的サービスを提供しても合法なのである。

ナイト業界では、このような風俗店の届出をおこなっているヌキありエステを“風俗エステ”と呼び、ヌキなしエステを“非風俗エステ”として区別している。

1-2.メンズエステの営業形態や価格相場

メンズエステには、さまざまな営業形態のお店があるが、大別すると以下の3つになる。

①店舗型エステ
②マンション型エステ
③派遣型エステ

① 店舗型エステは、テナントビルなどで店舗を構えて営業している。女性セラピストは店内で施術をおこなう。
中国エステ台湾エステなど、アジア系のエステがこの部類に属する。
風俗店とは異なり営業時間に制限がないので、店舗型でも早朝まで営業しているお店も多い。
施術料金は、60分8千円~1万円が相場であるが、追加料金でヌキのサービスしているグレーゾーンなお店もある。

② マンション型エステは、看板を出さずマンションの一室で営業しているお店。
3LDKの高級マンションで個室をプレイルームにしているお店や、ワンルームマンションの一室がそのままプレイルームになっていて、女性セラピストが男性客と1対1で接客するお店も多い。
営業時間は、午前中から24時までのお店が一般的である。
施術料金は比較的高めで、90分1万5千円あたりが最短最安コースの目安だろう。

③ 派遣型エステは、ホテルや男性客の自宅に女性セラピストが派遣され施術をおこなう形態。
派遣型エステの営業時間は長く、午前中~翌早朝まで、お店によっては24時間営業のケースもある。
料金相場は、格安なお店から高級店まで幅広く、近隣のホテルには60分8千円から派遣が可能なお店もあれば、2時間3万~5万円といった高級店まで存在する。

※本稿では、①の店舗型エステ(アジア系エステ)はテーマから外れるため省く。

1-3.メンズエステの人気の秘密

2時間3万円のメンズエステ……こんな高額な料金を支払っても女性セラピストは服も脱がないし、ボディタッチもできない。もちろん性的サービスもない……普通の男性ならばこう思うだろう。

『そんな店だったら普通の風俗店に行くよ!』
店舗型風俗店(ファッションヘルス)の相場は、60分1万5千円ほど。その金額で女の子は裸になるしフィニッシュまでできるじゃないかと……

なぜこんなないないづくしのメンズエステが人気沸騰中なのだろうか?
その秘密を探るため、ドカント編集部のスタッフでメンズエステに絶賛ドはまり中のライターのN君(36歳)にメンズエステの魅力を聞いてみた。

1-4.N君が語る、メンズエステにハマッた理由

メンエスの魅力は、とにかく決められたルールがないってことなんです。結局、ソープやヘルスとかの風俗って、決まったサービスの流れ作業じゃないですか。シャワー浴びて横になって全身リップに最後は素股……そんなのに飽きたってのもあります」

「メンエスは、店によってサービスが違うのは当然ですが、同じ店の子でも全然違うんですよ。指圧マッサージは基本ですけど、アロマやパウダーを使ったり、洗体や回春なんてのもあったり……同じ店でもマッサージの施術方法が全然統一されてない。味気ないサービスの女の子もいますし、逆に紙パンツのなかに手を突っ込んで、鼠径部(そけいぶ)のキワキワまでオイルマッサしてくれる子もいたりとか……ノリ次第では暴発のハプニングも許されたり……」

「インターネットの掲示板には『A店のB子はあんなことができた』とかの噂話がメチャクチャ書き込まれてます。この子はどこまでできるか?実際に店でプレイするまでわからない不確定要素が逆におもしろい。決まったプログラムがないからドキドキを楽しめるんです。だから風俗遊びに飽きた、40代や50代の中高年に支持されているんです」

N君が語る、メンズエステにハマッた理由 男性高収入求人ドカント

2.メンズエステの男性スタッフについて

メンズエステのお店、その中心はなんといっても女性セラピストである。
彼女たちの施術によってもたらされる癒しを求めて、男性たちはメンズエステに通う。
しかし、女性セラピストだけではお店の運営は成り立たない。裏方の仕事をこなす男性スタッフの存在が不可欠である。

2-1.男性スタッフの勤務体系

メンズエステはマンション型と派遣型で営業時間に違いがあることを先に記したが、その違いは男性スタッフの勤務体系にも表れている。
マンション型は2交代のシフト制、派遣型は営業時間が長いことから、3交代のシフト制が多い。なお、勤務時間はどちらも8時間~10時間が一般的である。

男性スタッフの仕事内容
男性スタッフの仕事は多岐に渡るが次のように大別される。

①受付業務
②セラピストの管理
③Web関連業務
④洗濯清掃業務

① 受付業務
電話やメールなど、お客様からの問い合わせに対応する受付業務は、男性スタッフの最も大切な仕事である。
特に派遣型の場合は、お客様との会話は電話に限られるため重要度が増す。
予約時間やコース内容を間違いなく受け付けるのはもちろん、おすすめのセラピストを案内したり、しっかりコミュニケーションを取りながら応対する。
マンション型の場合は、ホームページに住所を記載してないお店が多いためお客様に道案内をおこなう。
また最近では、問い合わせは電話やメールだけではなくTwitterやLINEを使ったSNS経由でも届くので、見落とさずにチェックをする。

② セラピストの管理
お店にとって女性セラピストは大切な商品。彼女たちが出勤しないと商売は成り立たない。
そのため、日頃から彼女たちに気を配り、悩みがあれば相談に乗ったり、お店で不快な思いをしたときにはしっかりとフォローをしてコミュニケーションを図っていく。セラピストからの信頼を得て、安定した出勤につなげていくことが肝要である。
また、日々のセラピストの出勤数が適切になるために、セラピストのシフトを調整するのも男性スタッフの仕事となる。

③Web関連業務
セラピストの出勤情報や新人入店情報、キャンペーンなどをお店のホームページにアップするのも男性スタッフの仕事。それらの作業はシステム化されており、Webの専門知識がなくても簡単におこなえる。
また、TwitterなどのSNSを活用しているお店も多い。これらインターネットでの情報発信がお店の売上を左右するといっても過言ではない。

④ 洗濯清掃業務
メンズエステでは、施術の際にアロマオイルやパウダーなどを使用するため、大量のタオルが必要になる。また、セラピストの着用する衣装もオイルで汚れるため随時洗濯する。
マンション型の場合は、施術ルームがあるため各部屋の清掃も随時おこなう。
特にシャワールームは汚れが目立つので、お客様の入れ替え時にはしっかりと清掃をしたい。
ワンルームマンション型のお店の場合は、各部屋で待機しているセラピストが清掃をおこなう場合もある。
お客様は癒しを求めて来店する。そんなときにタオルが臭ったり、部屋が汚れていたらどう思うだろう?
お店のイメージはガタ落ちでリピートも望めなくなってしまう。洗濯や清掃をおろそかにしてはならない。サービス業の基本である。

男性スタッフの勤務体系 男性高収入求人ドカント

2-2.男性スタッフの収入

メンズエステで男性スタッフとして勤務した場合の給料はどのくらいなのだろう。

正社員:月給25万円~30万円スタート
アルバイト:時給1,200円スタート

非風俗のお店ではあるが、給料は風俗店と同様なかなかの高水準で、正社員は基本給にお店の売上に応じたインセンティブ(歩合給)や各種手当が付与される。
また、昇格して役職が付くと役職手当が加算されて、給料が上がっていくシステムになっている。
そして、幹部職や店長職まで昇格すれば、月収50万円以上の高収入を稼ぐことも可能になる。

メンズエステの人気は高く、今後も新規店のオープンが見込まれているので、女性セラピストとともに男性スタッフの募集も増えている。
店舗数が増えれば、店長や幹部のポストも増える。昇格昇給スピードが早いナイト業界のなかでも、メンズエステはよりスピーディーに高収入を得られる可能性がある。
高収入ワークを探している方は選択肢の一つとして検討して欲しい。