ドライバー歴6年の男性に聞く!ドライバー稼業で運んだもの[食材・広告・女の子]

現役キャバクラ送迎ドライバーに聞く!食材配送・アドトラックのドライバー仕事。 男性高収入求人ドカント

■ここは都心の繁華街。とある雑居ビルでひっそりと営業するBAR。

ライターはBARにいる。男性高収入求人ドカント

時計を見ると午後11時30分。いつものBARへと向かう。

「まいど~、奥に一席空いてるよ~」

マスターが私に気付き、えびす顔でカウンターの奥を指差した。
腰かけた席の両隣はどちらも見知らぬ男性客。常連客が多いこの店では、これもまた珍しい。

マスターに、いつものバーボンをオーダーすると、左隣に座っていた客も声を上げた。
「ウーロン茶もう一杯ください」

マスターが笑いながら応える。
「お客さん、誰かと待ち合わせ? お一人でウーロン茶飲むってのも珍しいね」

その口ぶりから察するに、このお客はどうやら一見さんなのだろう。
茶髪に派手な柄模様の入ったスウェット姿から察するに20代半ばだろうか……

「いや、待ち合わせじゃなくて、俺“ドライバー”なんですよ」

「だからウーロン茶飲んでるんだ。タクシーの運転手さん?その若さで?」

「違いますよ、キャバクラ送迎ドライバーです」

「あぁキャバクラのお姉ちゃんたちを送ってくヤツだ」

「そうです。女の子たちがこのお店のことを話してたんでちょっと寄ってみたんです」

「そっか、じゃあこれから深夜に仕事?」

「そうです。俺も飲みたいけど、なんせ車の運転なんで……しかし、なんか女の子がいっぱい集まってるお店を想像してたんだけど……」

■青年の職業はキャバクラの送迎ドライバー。

「オッサンばっかで悪かったな!」

マスターが大声を上げた。たしかに見渡す限り店にいるのはすべて男性客、それもオッサンだ。

すると彼はうろたえて首を振った。
「スンマセン、まだキャバ嬢は働いてる時間ですよね」

「お兄さんお名前は?どこのキャバクラでドライバーやってるの?」

「ショウタです。『●●●●』で送迎ドライバーやってます」

「で、ウチの店の名前を出してたキャバ嬢は誰よ?」
「知らない?じゃあ見た感じはどうだった?顔は?色白?髪の色は?」
「なんだよ~ちゃんと思い出せよ~ホラ~」

早速マスターから矢継ぎ早の質問が始まった。気になった一見客には必ずおこなう儀式のようなものだ。

「……」

自分の店の名前を口にしたキャバ嬢を知りたいだけでこの詰問。これではあまりにショウタ君が可哀そうだ。大切な新規客なのに……

私は話を変えた。
「まあまあ、ところでキャバクラの送迎ドライバーの仕事は長いですか?」

ショウタ君はホッとしたように私のほうを向いて話し始めた。
「いや、キャバクラのドライバーは2年位ですね。でもドライバーの仕事は6年以上やってます

ほう。
ということは、現在のキャバクラの送迎ドライバーよりずっと前からショウタ君はドライバーだったわけだ。
よし、今日のネタは“とある青年のドライバー稼業”……これにしよう。

■ショウタ君のドライバー稼業の始まりは?

聞くと、彼の年齢は29歳だという。茶髪のシャレた髪型やファッションは今時っぽいが、どことなく地方都市のマイルドヤンキー感が漂っている。

「いやいや、俺元ヤンじゃないっすよ。実家も都内ですから、埼玉との県境ですけど……ヤンキーじゃなかったけど勉強は全然ダメで、何とか滑り込んだ大学は……また埼玉のド田舎にあって、もう退屈過ぎて1年で中退しましたよ」

「いつからドライバーを始めたんですか?」

「大学を中退して2、3年プラプラしてたんですが、さすがにこりゃマズイかなと…。 そこで見つけた求人が“業務用食材”配送ドライバーでした」

ショウタ君のドライバー稼業の始まりは? 男性高収入求人ドカント

■【業務用食材の配送ドライバー】仕事内容や収入、待遇

「食材の配送ドライバーから始まったんですね」

ショウタ君は頷いた。
「そうです。別にドライバーの仕事に興味はなかったんすけど……当時、俺は原チャリが移動手段だったんで……その会社が原チャリで通える場所にあったから選びましたね」

業務用食材の配送ドライバーの仕事内容や収入、待遇を教えてくれた。

◆業務用食材の配送ドライバー
【職種】業務用食材のルート配送ドライバー
【給料】正社員:月給20万円~
【時間】7:00~16:00(実働8時間)
【休日】完全週休2日(日曜水曜)・年末年始
【資格】要普通運転免許(2トントラックも運転可能)・未経験歓迎
【待遇】社会保険完備・賞与年2回・駐車場完備
【仕事内容】ワゴン車やバン、2トントラックに業務用の食材(肉・野菜など)を積み込み取引先の飲食店に配送する。毎回決まったルートでの配送なので長距離運転はない。

「都内の飲食店へ配送して、1日に何店ぐらい回るんですか?」

「だいたい20店ぐらいです。回るお店やルートは毎回決まっていて、それにしたがって配送します」

「配送は一人で?」

「そうですね。一人でワゴンに乗って1店1店回って行きます。研修が終わって一人で動き始めた時は緊張しましたけど、慣れればお気楽なもんでした」

「そういう配送の仕事って営業もしますか?注文を取ったり売り込みしたり?」

「会社によっては、配送先で注文を取ったり新商品のPRをするけど、俺は配送だけでした。食材を届けて納品書を渡して終わりです」

■“正社員”勤務で収入は安定。それでも仕事を辞めた理由は?

「その食品会社ではどのくらい働きました?」

「3年間です。ぶっちゃけ月々の給料は安かったけど、正社員だったから年2回のボーナスもあって収入が安定してたから長く続きました。 ちゃんと有給休暇も取れたし……車も買えましたから」

年2回のボーナスに有給休暇。なんて素晴らしい響きなんだ。しがないフリーライターの私からすれば垂涎の待遇ではないか。なぜ、そんな安定した仕事を辞めたのだろうか?

「若かったってこともあるけど…毎日一人で同じルートを配送してると、だんだん仕事に飽きるんですよ。そうなると、朝が早いとか上司が嫌いだとか……イヤな部分ばかり見えちゃって……結局、嫌気が差して辞めました」

“正社員”勤務で収入は安定。それでも仕事を辞めた理由は? 男性高収入求人ドカント

■【アドトラックのドライバー】仕事内容や収入、待遇

「業務用食材の配送ドライバーを辞めたあとは?」

“アドトラック”のドライバーをやりました」

アドトラック?それって何だっけ?私が思考を巡らしてるのを察して、彼が口を開いた。

「アドトラックってのは“宣伝トラック”のこと、でライブとかコンサートなんかを宣伝するトラックですよ。街中を音楽鳴らしながら走ってるヤツです」

「ああ、アレか! 高収入女性求人サイトなんかの宣伝をやってるアレだよね。あのへんな歌をガンガン流す超迷惑なヤツ

アドトラックのドライバーの仕事内容や収入、待遇を教えてくれた。

◆アドトラック運行会社のドライバー
【職種】アルバイト:アドトラックのドライバー
【給料】日給1万2千円~
【時間】12:00~21:00(うち休憩1時間・実働8時間)
【休日】シフト制(週4日以上の勤務)
【資格】中型一種免許・未経験者歓迎・年齢不問
【待遇】社会保険完備(正社員)・茶髪ヒゲピアス私服OK・駐車場完備
【仕事内容】広告宣伝のためトラック(4トン、2トントラックなど)を繁華街で運行する。運送業ではないので荷物の搬送作業はない。

“中型運転免許”は、持っていたんですか?」

「はい、食材の配送ドライバーをしてる時に、次はトラックの運転手もよいかと思ってたんで……大型免許よりも取得費用が半分程度で済む中型免許を取りました

「なぜアドトラックのドライバーに?」

「求人サイトで偶然見つけたアドトラックの仕事が昼12時始まりだったから。俺朝弱いんすよ、昼からスタートなら大丈夫かなって」

「単純に時間帯の問題ですか……」

「アルバイトだから勤務日の縛りもないし。それに……」

彼はひと呼吸おいて笑いながら言った。
「トラックで繁華街をにぎやかに走ったら気持ちよさそうだし(笑)実際なかなか爽快なんです」

「街宣車感覚(笑)アドトラックって車体がでかいですが、大型免許を取得しないと運転できない?」

彼は笑いながら首を振った。
「街を走ってるアドトラックは、デカいやつだと“4トンロング”っていう車種が多いですが、あれって“普通免許”で運転できるんですよ」

「マジですか?」

「ただし、平成29年の6月2日以前に普通免許を取得している場合です。それまでに免許を取っていれば“5トン以下”のトラックは運転できます。荷物の最大積載量に3トンの制限はありますが……」

ということは、私も持ってる普通運転免許であのデカいトラックが運転できると……
「いやいや、あんなでっかいトラック運転できないよ!」

「そして平成29年の6月2日以降に免許を取った場合は、3.5トン未満しか運転できなくて4トンロングはNGです。だから募集には“要中型免許・要大型免許”になってるんです」

■アドトラックのドライバー、運転のコツは?

「アドトラックを運転するコツとかはあります?一般車を運転するときとの違いは?」

「アドトラックは、あくまでも交差点で信号待ちをしてる人や、街を歩いている人にアピールするのが仕事なんです。 だから道が空いていても、ゆっくりゆっくり走らなきゃいけないし、人が多い駅前の交差点なんて超~最徐行、信号が黄色になったら即停止などの運転をします」

「あーわかる!車で急いでる時にムカつくんだよ!しかもヴァーヴァー変な合唱流してるし!」

「スンマセン。だけどこっちはトラックだから、座席の位置が普通の乗用車より高いんで、煽られたりクラクション鳴らされても気にはならないです……」

「東京から横浜まで、ずーっと女子求人サイトのトラックが前を走ってて、頭がおかしくなるかと思った」

「たしかにアレは教育的にもヤバイっすね。あっそれと、コンサートやライブの宣伝トラックを走らせてると、そのミュージシャンのファンの子が手を振ってくれたりします。こっちも手を振り返したりして(笑)そういうのも楽しいですね、俺はミュージシャンと何の関係もないんすけど」

「勤務時間は12時~21時までの9時間、その時間はずっと繁華街で走らせてる?」

「いや、タイムスケジュールは、12時に車庫を出発→14時頃に新宿、渋谷など都内の繁華街に到着→決められたコース運行→19時にコースから撤収→21時に車庫へ帰着。 このような流れです。その間に1時間の休憩を取るので、実質的にコースを運行しているのは5時間ぐらい」

「でも車庫を出発して都内の繁華街まで2時間も……車庫はどこに?」

「ウチの場合、車庫は埼玉のずーっと奥ですね。だから都心まで2時間もかかるんです」

アドトラックのドライバー、運転のコツは? 男性高収入求人ドカント

■トラックの車庫は都内にはない!仕事を辞める原因に……

「そんな遠いところから?都内に車庫があれば移動時間も短くて効率もよいのに……」

「それが“東京ナンバー”のトラックには条例の規制があって宣伝トラックが運行できないんです。だからアドトラックは近隣の県ナンバーで東京都内に乗り入れてくるんです」

「そういった事情が……また都内でトラックを何台も収容できる車庫を借りたら費用も高額になりますね。埼玉の奥地だと随分コストカットができるから……」

「ただ、それがアドトラックのドライバーを辞める原因になったんですが……」

「えっ、どういうこと?」

彼はため息をつきながら言った。
「その埼玉のずーっと奥地にある車庫って、東京と埼玉の県境にあるウチの実家からでも車で1時間かかるんです。俺は車通勤なので、朝11時に家を出て12時に車庫へ到着、そこですぐにトラックに乗り換えて夜9時まで運転。車庫に戻ったらマイカーに乗り換えて帰宅は夜11時頃……実に12時間ブッ通しで運転してますから。そんな仕事を週4日~5日、2年ほど続けてたんすけど、ある日……」

「ある日?」

「車庫からの帰り道に居眠り運転をしちゃって……幸い咄嗟に気付いてことなきを得たんですけど……その時は3日連続で仕事をして疲れが溜まってました。それから怖くなって仕事も辞めちゃいました」

■アドトラックの広告料金は?

参考までに、アドトラックの広告料金をご紹介しよう。
下記の金額にはドライバーの人件費や広告の印刷代、燃料代、駐車場代などが含まれている。
もちろん運営会社によって料金は異なるが……結構お高いんですね……

アドトラックの広告料金4トンロング車
1週間(7日間) 運行750,000円
2週間(14日間)運行1,100,000円
3週間(21日間)運行1,450,000円
4週間(28日間)運行1,800,000円