女性で失敗!月収50万円を失った不動産営業マンの顛末
■本田真治さん(仮名 27歳)
- 待ち合わせ場所に現れた彼は、派手なペンシルストライプの入った細身のスーツを着こなしていた。
クルクルとカールした茶髪を撫でつけ、こんがりと日焼けした甘いマスクに人懐っこいスマイル。
まさに夜の業界人といった雰囲気。「どうも、本田です」
そう言って、高価なブランドの名刺入れからスケルトンの名刺を差し出してきた。本田真治さん、27歳(仮名)。
彼は、新宿に事務所を構えるデリバリーヘルスで勤続3年目を迎え、すでにマネージャーの役職に就いている。
今回は、そんな本田さんが風俗業界に足を踏み入れたきっかけとなった「失敗談」について聞いてみた。
■不動産会社に就職 月給50万円だったが……
- 本田さんは長野県の田舎町で生まれ育ち、地元の公立高校から都内の三流大学(本人談)に合格し上京する。
そして大学卒業後、給料が高いと評判だった不動産会社に正社員で就職した。──不動産会社で働いていた頃のお給料はどのくらいでしたか?
「2年くらい働いてましたが、歩合が付くので通常期だと月収35万円程、繁忙期になると月収50万円は貰ってました。自分は対面の接客には自信があるんで、社内でも給料はよかったです」
──20代前半では高額な給料ですね。なぜそのお仕事を続けなかったのでしょう?
「まぁ、女がらみで……」
■“座ってウン万円”のキャバ嬢にハマってしまい……
- ――女性がらみ?不動産屋さんで?
「会社が新宿にあって、歌舞伎町が近かったんで……キャバ嬢や風俗嬢とか水商売の女の子が部屋を探しに来るんですよ」
――歌舞伎町ですもんね。
「また、お店で働く従業員の寮を借りるために、キャバクラや風俗店の幹部っぽい人も来たりして……新宿の不動産屋って水商売と縁が深いんですよ。お水業界の人たちって自分らは水商売だから入居審査が厳しいって引け目を感じてるんですよね。だからお水の人でも一生懸命に部屋を見つけてあげると結構喜ばれるんですよ」
──ありがたい不動産屋さんだと。
「それで、部屋が決まった女の子って、そのあともつながってると知り合いの子を紹介してくれたりするんですよ。だから、上司や同僚と連れ立って、お礼がてらキャバクラに飲みに行くんです。自分らにとっては営業活動の一環なんですけど……そこである女の子にハマっちゃったんですよね」
──ミイラ取りがミイラになりましたか。
「まさに……またその子が在籍しているキャバクラが座って5万はくだらない高級店だったんで、一晩で10万円とか使ちゃうから金がいくらあっても足りないんですよ」
──いくら月収50万円でもヤバイですね。
「普通ならそうなんですけど、その時は貢いでくれる女の子がいたんですよ…」
■別の女の子からお金を引っ張る……結果
──何ですかそれ?女の子にお金を出させてた?「そうなんです。その子もウチの不動産屋のお客さんで、風俗嬢だったんですけど、物件を紹介してる時からノリがよくて、こりゃあイケるわってヤリ友になったんです。それで話を聞いてみたら、ホストにメッチャ貢いでる子だったんで……キャバクラ遊びで金が尽きた時に『仕事で失敗して穴を埋めないと……』って嘘ついてお金を出してもらって……」
──風俗嬢から貢いでもらってキャバ嬢に貢ぐと……
「そうなんすよ、それで夜な夜な歌舞伎町に繰り出してキャバクラで遊び回ってるうちに、その子もさすがにこれはおかしいって気付いたんでしょうね。だんだんと『仕事で失敗したなんて嘘だ!他に女がいるだろ!』とか言ってくるようになって……ついにキレちゃってウチの会社に乗り込んで来たんですよ」
──あらららららら……
「『私はコイツにダマされて金を取られた』とか『物件の内見の時に無理矢理ヤラれた』とか、“あることあること”洗いざらいブチまけちゃって……」
──自業自得とはいえ、たいそうな修羅場ですね。
「さらに運の悪いことに、その子が働いてる風俗店グループの幹部が、ウチの支店長の大口の顧客で…… 問題が大きくならないようにと、自分は即日クビですよ」
──いやでもクビで済んでよかったくらいのお話しですよ。
「ホントですよね、怖い人に監禁されてもおかしくないですよ。結局、会社で“誓約書”を書かされて『もう明日から来なくていいから』って……でも給料は振り込まれたし、今思うとよい会社でした」
──誓約書?
「『どんな処分になっても異議申し立てしません』みたいに書かれてる書類ですね。やらかした奴のための書類です」
■“本田さん周り限定”水商売の女性 賃貸エピソード
- ーーその女の子からはいくら貢いでもらったんですか?
「たぶん200万くらいですね、カードとか勝手に使ってたし……」
ーーひどい。訴えられますよ!
「ホントですよね、結局金も返さずに別れちゃいました(笑)」
ーー女性の敵!
「でも自分の周りの不動産営業の男って、女癖悪いヤツが多かったですよ」
ーーそうなんですか?
「やっぱり水商売の子と付き合ってるヤツが多いので、倫理観がずれちゃうような……」
ーー色んな方向で偏見に満ちた発言ですね(笑)
「すいません、自分の周り限定ってことで(笑)でも水商売の子もぶっ飛んでるのが多いですから」
ーー何かエピソードはありましたか?
「これもあくまで自分の周り限定ですけど(笑)まず部屋を片付けない!いわゆる“汚部屋”ってヤツです。足の踏み場もないゴミ屋敷!」
ーーイヤだなぁ……「でも多いんです。近所からのクレームで発覚したり、部屋の解約時や更新時に発覚しますね。清掃業者を紹介したり大変なんですよ。なかには部屋を契約して2年間一度も掃除をしないで、更新時に業者に掃除をしてもらう子とか……」
ーーうわぁ夏場なんか異臭が漂う。
「もうそれが普通なんです。“2年に一度の大掃除”ぐらいにしか考えてない(笑)洗濯も一切しない。着たら部屋に捨てる!なのに夜は超着飾ってナンバー入りしてるキャバ嬢なんですよ」
ーーギャップがすごい。
「あとは寂しさ紛れにペットを飼ってる子が多いんですけど、完全に飼育放棄になってるパターン。2~3日部屋に帰らずに旅行に行っちゃったりしますから(笑)もうワンちゃんなんて大暴れです」
ーー不動産屋さんも大変ですね。
「でも水商売の子はお客さんとしては超優良ですよ。ワンルームを仲介した子が半年もせずに『彼氏と同棲するから2DKに住みたい』って再契約してくれて、今度は『別れたから安い部屋がいい』って……」
ーー水商売の女性はお客さんとしても彼女としても……
「おいしいんですよね~(笑)」
こんな本田さんが、その後に風俗業界に足を踏み入れることになるのだが……
なんだかイヤな予感しかしません……