フリーター虎次郎が「日雇い」の資材搬入アルバイトを体験レポート!

フリーター虎次郎が、高収入な日雇いのアルバイトをレポート!

■極度の金欠…すぐに稼げる仕事を求めて…。

いやぁ金がない・・・。それにしても金がない!
フーテン稼業のオレが金欠なのはいつのもことだが、
このところ、その場しのぎのバイトすらしていなかったから、財布の中は完全に空っぽ。まあ、実家暮らしなので食うに困ることはないのだが・・・。
こんな体たらくを“クソ親父”が見逃すワケもなく、顔を合わせるたびに「ごくつぶし」だとか「ニート」といった言葉を投げつけてくる。

「日雇い&日払いとかで美味しい仕事ないもんかね?」
とゲームをしながら考えあぐねていると、高校時代の友人“ヤスオ”の顔が思い浮かんだ。

「今は定職を持たずに、日雇いのアルバイトで食いつないでいる」
前に高校の仲間で集まった時、ヤスオは言っていた。
結構“羽振り”も良かった記憶が…。

そうだアイツに連絡してみよう!

「いい感じの日払いバイトない?」
オレはさっそくヤスオにLINEを入れた。
すぐに親指を突き出したメッチャ笑顔の“OKスタンプ”が返って来た。
「よっしゃ、これで貧困から脱出だ!ザマミロ親父!!」と独りごち、
ヤスオと夕方新宿のスタバで会うことにした。

が、そこで気付いた。
今、オレは新宿までの電車賃(500円)がないのだった。
ましてやスタバのコーヒー代(500円より高けえんだろ?)などあるわけない。
齢24にして何たるザマだ…。

仕方がない、母ちゃんから金を借りるか…。
オレはため息をつきながら、母の居場所であるリビングへ向かった。
が、その途中、ふとキッチンのテーブルに目をやると、そこには領収書らしき紙切れと共に、千円札が2枚と小銭が置かれていた。

こ、これは!
気付いた時には、2枚の千円札を握りしめ玄関へダッシュしていた。

ゴメンな母ちゃん“出世払い”で返すから!

■日雇いアルバイト稼業の“師匠”、ヤスオ。

待ち合わせのスタバに行くと、ヤスオはすでに着いていた。
ヤスオは高校時代からビジュアル系のバンド活動を続けている。
トレードマークの“金髪&ロン毛”はそのままだ。ただ、以前は細身というか、ガリガリ体形だったのだが、久々に会ったヤスオは何だかマッチョな体つきになっていて、顔つきも心なしか精悍な感じになっていた。

「いいバイトがあったら紹介してよ」
オレは挨拶もそこそこに本題を切り出した。

「じゃあ俺と一緒に働けばいいじゃん。日雇いで高収入なバイトだから」
おお、それは心強い。
ここは日雇いバイトのスペシャリスト、ヤスオ先生に弟子入りすることにしよう。

■日雇いで“高時給”かつ“高日給”な求人、その内容は?

しかし高収入の日雇いバイトって、どんな仕事なのだろう。
ヤスオはこんな風に教えてくれた。
「日雇いで高収入のバイトといえば、資材搬入の軽作業や、倉庫や工場の仕分け作業、イベントスタッフや交通量調査、深夜の警備員とかだな…」「求人サイトで、時給や日給を高めに設定して、『1日以内』とか『日払い』で検索したら、そんな仕事がズラッと出てくるよ」

そう言われ、求人サイトで仕事検索してみると、確かにヤスオが言ったような仕事を始めとする求人情報がズラリと並んでいる。

「へぇ~、イベントスタッフのバイトはやったことあるけど、日雇いバイトも色んな求人があるんだな。オススメの仕事はどれなの?」

「“資材搬入”の仕事だね」

■“資材搬入”のアルバイト、その仕事内容は?

「資材搬入? それってどんな仕事?」
ヤスオは次のように説明してくれた。“資材搬入”とは、それぞれの“現場”に必要な資材や機材を運ぶ仕事である。
例えば、建築現場には木材、床材、壁材、それに足場用の鉄ハイプなど。
またコンサートやイベント会場には、舞台装置、演出装置、ディスプレイなど。
というように“現場”によって搬入するものは異なってくる。

「現場によって運ぶ物が違うから、それによって仕事のキツさが変わったりするけど」

「でも何故、数あるバイトの中で“資材搬入”をメインにしてるの?」
「そりゃあ面倒なく稼げるからさ。体力勝負の仕事だけどな」

そう言って、ヤスオは右手を上げて力瘤を作って見せた。
なるほど、マッチョになっていたのは、この仕事のおかげだったのか。
最近はゴロゴロと惰眠を貪っていたこのオレに、体力勝負の仕事が務まるのだろうか・・・。

■その日のうちに“面接”&“登録”へ!

「じゃあ、早速電話して面接に行こうか?」
「えっ、これから?履歴書とか何も持ってないし・・・」
「大丈夫、俺が登録してる会社は、履歴書不要だから。電話してその日に面接と登録がOKだよ」この仕事は登録制で、面接とはいっても仕事の説明や名前&連絡先の記入ぐらい、とのこと。
後はメールやLINEで送られてくる仕事の案件を見て働く現場を決めれば良いらしい。

ヤスオの指示に従って電話をして、面接地である新宿の事務所で簡単な登録を行った

実家から金をふんだくって出て来た手前、金を返すアテが出来るまでは家には帰れない。
オレは仕事を紹介してもらったうえに、東中野のヤスオのアパートに泊まらせてもらった。
何とも厚かましい話しだ。

■いざ“資材搬入”のアルバイトへ!

そして翌日の朝、オレとヤスオはこの日の勤務地である新宿近辺の現場に向かった。
この現場はヤスオが前日に選んだものだ。
オレは初回ということもあって、今日は8時~17時の9時間1現場
ヤスオはその後にもう1現場を回って、計2現場の仕事をこなすという。仕事時の服装については、動きやすい服であれば特に規定はない。
この日はヤスオが作業着っぽい服を貸してくれた。
ヘルメットは現場で貸してくれるという。

この日の現場は、マンションの建築現場だった。
仕事のスタートは午前8時から。
まずは、現場スタッフ皆でラジオ体操をした後に作業がスタートする。
オレたちの業務は、建設途中のマンションの階上に様々な資材を運ぶことだった。
作業は1チーム4~5人に分かれて行う。オレとヤスオは同じチームにしてもらった。

オレはチームのメンバーに、この仕事は今日が初めてであることを話した。
すると、チームのリーダー格である年長のスタッフが、仕事の流れや道具の使い方、また運ぶ資材の最適な持ち方や運び方などをレクチャーしてくれた。

ちなみに、資材搬入の仕事、この業界では“荷揚げ(にあげ)”というらしい。

■資材には重いものも・・・。かなり辛い場面もあり!

チームの人達も不慣れなオレを色々とフォローしてくれた。ありがたや…。
しかし、それでも資材搬入=荷揚げの仕事は中々にキツイものだった。まずは運ぶ資材が、物によってはかなり重い
リーダーが教えてくれた持ち方や運び方をすると、少しは楽にはなるのだが、それでもやはり重いものは重い…。

また、資材を運ぶ通り道に足場が悪いところが多く、足を取られないように気を使わなくてはならないので、それが疲労を倍増させる。

そして何より辛いのが、エレベーターがまだ稼働しておらず、階段を使って資材を運ばないといけないことだった。

正直、なまりきったオレの体には階段の昇り降りだけでキツイのだが、それを荷物を担いで行うのだから堪らない・・・。

2時間ごとに15分の小休憩があるのだが、それが待ち遠しくて仕方がない。
そしてやっと午前の仕事(4時間)が終了!
昼休憩になった途端、オレは電池が切れたようにしゃがみ込んだ。

そんなオレを見てヤスオが笑いながら言った。
「弁当でも買って食おうぜ。しっかり食わねえと続かねぇぞ」
確かにその通りだ。オレは這うようにコンビニまで行って弁当を買い掻っ込んだ。

「この現場はエレベーターが使えねぇから結構辛いけど、もうちょっとしたら体が慣れてくるから頑張んなよ!」

■体が鍛えられてる&煩わしい人間関係もなし!

そして13時から仕事再開。
午前中はこの仕事をやり遂げられるか不安だったが、昼休憩の1時間で体力が復活したのか、ヤスオが言ったように体がこの仕事に慣れてきたのか、午後は思ったよりも苦ではなくなってきた。そうなると精神的にもポジティブになるもので、
「この仕事も体が鍛えられていいな~」とか思えてきた。
また日雇いということもあって、職場の煩わしい人間関係が無いのも良い。

オレはそうして黙々と仕事をこなし、何とか17時の終業まで乗り切ることが出来た。

■晴れて日払いで給料をゲット!

「お疲れ!それじゃ会社に行って給料貰ってきなよ」
そう言ってヤスオはオレにアパートの鍵を寄こした。
ヤスオは、もう1現場回る(驚愕)ので、ここで一旦別れることになる。オレたちが登録している会社は、給料の日払いが可能。
昨日面接で訪れた新宿の事務所に行けば貰えることになっている。
オレは事務所に寄って日払い給料をゲット!そのままヤスオのアパートに戻った。

■“資材搬入”の日雇いアルバイト、その給料額は?

アパートに戻った途端、オレは猛烈な睡魔に襲われた。
やはり相当疲れていたらしい。
ヤスオのベットに倒れこむようにして眠った。そして爆睡すること数時間・・・。玄関のドアが開く音で目が覚めた。
暗闇の部屋の中、ヤスオがソロリと入って来て、オレの隣にドサッと倒れこんだ。
そしてほぼ同時に寝息が聞こえてきた。

スマホで時間を確認すると夜の11時。
日雇いバイトの“師匠”ヤスオとはいえ、朝から夜遅くまでの肉体労働である。
そりゃハンパない疲労感だろう。Respect!

オレなんて随分とお気楽なものだ・・・。
そんなことを考えているうちに、また睡魔がやってきた。

【この日の日雇いバイト(資材搬入・荷揚げ)の給料】
オレ……1現場(8時~17時)8,500円
ヤスオ…2現場(8時~17時+18時~22時)13,500円
※交通費は面接した事務所から現場までの金額が支給される。
※今回は事務所・現場とも新宿だったため支給なし

■日雇いの仕事の魅力とは?

翌日、久々の肉体労働が堪えたオレは昼過ぎまでぐっすり眠った。
とはいえ、朝8時から夜22時まで、2現場を回ったヤスオに比べれば、たいした労働量でもないのだが…。その後、一緒に中華屋でメシを食っている時にヤスオに聞いた。
「なんで日雇いの仕事をメインにしてんの? 昨日のバイトよりも楽な仕事あるだろ?」
餃子を食べながらヤスオは答える。
「ああ、それは今の俺にはバンドが一番大事だからだよ。そのための時間は譲れないんだよね」

「好きな時に働ける仕事なんて他にもあるだろ?」
「いや、飲食系とか夜の仕事とかさ、シフト制のバイトもやったことがあるんだけど、求人情報で『シフト自由』やら『好きな時に働ける』みたいなことが書いてあっても、なかなか希望が通らなかったりするんだよねー」

「なるほど、そんなに自由も利かないってことか…」
「そうそう、その点今の日雇いバイトは、バンドの予定が決まってから空いた日と時間を埋めるように仕事が出来るから都合がいいんだよ」

「確かに、結構ハードな現場仕事だけど給料も良いし」

「後は…、これだね」
そう言ってヤスオは自分の頭を指差した。

「金髪、ロン毛、それにヒゲ、ピアス(笑) こういうのにうるさい会社って結構あるんだよ。 求人情報には何も書いてないのに『ウチはロン毛・ピアスはNGです』とかさ。 そんなこと、日雇いの現場仕事だと言われないないし」

なるほど。ヤスオのように、夢を追いかけている人間にとっては、うってつけの仕事という訳か。
確かに、会社から送られてくる仕事の中から自分で選ぶのだから、
自分のための時間は優先されるはずだ。

バンドの練習に向かったヤスオと別れ、オレはアパートに戻った。
改めてその部屋を見渡してみると、
壁際にはギターやアンプ、音響機材などが所狭しと並べられている。
あぁ、ヤスオは夢に向かって懸命に頑張っているんだぁ…と、
羨ましいような、焦ってくるような、言葉にできない複雑な気持ちになった。

■ 資材搬入(荷揚げ)のバイト…プラス面&マイナス面

【プラス面】
高日給を稼ぐことが可能
肉体労働ということで給料はもともと高めである。
さらに1日に2現場、3現場とこなせば日給2万円以上も夢ではない。
スグ働ける。現金日払いも可能
今回のように、応募→当日面接→翌日勤務が可能である。
場合によっては当日勤務も可能。
また給料の日払いが可能な会社も多いので、すぐに稼いで現金が欲しい場合にも適応。
勤務日・勤務時間を自由に設定できる
単発勤務~レギュラー勤務まで、稼ぎたい金額に応じて勤務日が選べる。
また、日勤、夜勤等、様々な時間帯で仕事があるので、
自分のスケジュールに合わせて、好きな時間に仕事することが出来る。
服装・髪型等自由
服装に関する規定はなく動きやすい服であればOK。
作業服やヘルメットなどをレンタルしてくれる会社もあり
(ただしレンタル代を給料から天引きされる場合もあるので確認が必要)
【マイナス面】
最低限の体力が必要
資材を運び続ける肉体労働で、現場によっては相当に重い資材を運ぶケースもある。
よって最低限の体力は必要となるだろう。
事故に対する注意が必要
重い資材を運ぶケースや、現場が建築現場、工事現場という環境面からも、
事故に遭う可能性が万が一にもないとは言えない。
念のため、面接の際に労災などのチェックもしておきたい。

高収入が可能な、資材搬入(荷揚げ)のバイト。
ただし、より高収入を得るためには複数の現場をこなす必要もある。
そうすると、「最低限の体力」というハードルが上がってしまう。
それでも日払いが可能で、すぐに稼げるのは大きな魅力。
体力に自信のある人、筋トレがてら仕事をしたい、なんて人にはオススメの仕事かも。

[ライター]フリーター虎次郎

気ままなバイト生活を送る、とある男の物語。
オレの名前は、トラジロウ。
といっても「男はつらいよ」の“寅次郎”ではなく、一字違いの“虎次郎”。この名は「男はつらいよ」の熱狂的なファンだった父と、大阪生まれで「阪神タイガース」をこよなく愛する“虎党”の母によって命名された。
そんな有難い名前を頂いたオレは、すくすくと“虎党のフーテン”に成長する。
ただし“寅さん”の時代のように、境内でバナナの叩き売り、なんてシノギがある訳なく、そこは現代流、求人サイトを時たま覗く気ままなフリーター稼業。
そんな“寅”ならぬ“虎”の仕事日記。
よろしくおたのみ申します。