■20代・30代の男性正社員…平均的な月収は?
転職サービスdudaが公開している調査結果によると、20代・30代男性の年代別で見る平均年収は以下の通りである。
・20代の男性 平均年収は367万円
・30代の男性 平均年収は487万円
こちらは、2017年9月~2018年8月の1年間に、dudaエージェントサービスの登録したホワイトカラー系“正社員”の方のデータを基にしたものである。
当然この金額には賞与などが含まれているが、単純に平均年収を月額で割ってみよう。
・20代の男性 平均月収は305,833円
・30代の男性 平均月収は405,833円
この収入額を見てどう感じるだろう。
多いと思われるか、それとも少ないと思われるだろうか…。
もちろん、このデータは“正社員”で働いている方々をベースにしているので、高い学歴や有効な資格などを有しているハイスペックな方々の数値が多分に含まれていると思われる。
では、学歴や資格、職歴などが問われず、この平均収入より稼げる仕事はあるのだろうか。
とにかく稼ぎたい!
そんな男性達のために、男が己の才覚だけで高収入を掴める仕事、まだ世の中にはあまり知られていない業界の“4つ”の職業をドカント編集部がピックアップしてみる。
今回は、実際にその仕事を経験している方々にお話しを聞いてみたい。
■資格・学歴・経歴不問。“稼げる仕事”の経験者に聞いてみる。
最初は、新宿・歌舞伎町でカウンターバーを経営している田島さん(35歳)。
彼は3年前まで歌舞伎町の“カリスマホスト”として知る人ぞ知る方であった。
何も持たない“裸一貫”の男がバリバリ稼げる仕事…。
といって私が真っ先に思い浮かべた職業、ランキング1位は…。
それは夜の街の花形、“ホスト”である。
そこで経験者である田島さんに体験談を聞いてみた。
■男性が稼げる仕事1位…ホスト
【資 格】学歴・職歴・資格など一切不問 ※未経験者も歓迎
【勤務時間】19時~翌1時(1部営業)・早朝5時~昼頃(2部営業)
【休 日】週休1日~2日
【仕事内容】
クラブ店内で女性をトークとお酒でもてなす仕事。
また、アフター(営業終了後)や同伴(営業開始前)で女性客と食事をしたり等、
店外での疑似デートも仕事のひとつ。
【給 料】
ホストの給料は、売上金額とバック率で決定する。
売上とは、女性客がお店に支払う飲食代金のこと。
その売上に対する歩合の割合を“バック率”という。
バック率は、売上に応じた“スライド制”となっている店舗が多い。
売上が一定金額を越えるとバック率も上がり、より多くの給料を手にすることが出来るシステム。
売上がなければ給料は発生しないが、入店後数ヶ月間の新人スタッフには、売上がなくても15万円~20万円の“最低保証給与”を支払うケースも多い。
【収入例:月】
バック率が40~60%のスライド制(月間売上が100万円を超えるとバック率60%)
この店舗で、月間売上が200万円だった場合。
売上200万円×バック率60%→120万円(プラス各種賞金等あり)の月収となる。
「ホストをやってたのは、23歳から8年くらい。大変だったけど稼がせてもらったわ」
そう言って優しく微笑む田島さんに質問をぶつけてみた。
■看板にある『NO.1ホスト、月間売上1億円達成!』は本当?
――歌舞伎町の街中にあるホストクラブの宣伝看板に『当店ナンバーワンホスト●●●、月間売上1億円達成!』とか書いてありますけど、本当にそんなに稼げる仕事なんですか?
「個人で売上1億円とかはレアケースだと思うけど、ナンバー入りのホストになれば、“月収”1千万円クラスのホストは割といるんじゃないかな」
――月収1千万!それは凄い。20代サラリーマンの年収の数倍ですね。そもそも自分で売り上げた分はガッチリと歩合で稼げる仕事ですからね。
「月収1千万円を稼ぐためには、単純に売上1800万円あればいいわけだから…。1ヵ月の出勤を20日間とすると…、1日90万円を売り上げればOKってことでしょ。イケるイケる(笑)」
――イケますか…。でもそれだけ稼げる反面、売上がゼロだと給料もゼロってことですよね?
「そう、“最低保証金”はあるけど、それもずっと続くわけじゃないし。ハイリスク・ハイリターン!でも学歴や経歴に関係なく“一獲千金”を掴める世界だからね」
――確かに学歴や経歴は必要ないかも知れませんが、月収1千万円とか稼ぐ“売れっ子”ホストになるためには、相当な“イケメン”レベルが要求されるんじゃないですか?
「まあ、最低限の容姿は必要かもしれないけど…」
――テレビとかマスコミで見かけるホストの方って、やっぱイケメンじゃないですか。それこそ普通には手に入らない“才能”とも言えますよね。
「でも“見た目”がすべてなワケではないからね。超絶なイケメンでも全然人気が出ないホストもいるし、容姿が人並みでも色んな個性で売れっ子ホストになることも多いからね、俺みたいに(笑)」
――あまり“容姿”にとらわれる必要はない?
「そうそう、“トーク力”を磨くとか“聞き上手”になるとか、自分に合った営業スタイルを見つけることが大切だと思う。“オラオラ営業”なんてスタイルもあるしね(笑)」
■ホストの世界で成功するために必要なこととは?
――では、ホストとして成功するためには何が必要なんですか?
「これは接客業の基本だけど、一番重要なのは“気配り”ができるかどうか!」
――高い金額を支払ってくれる女性客に対して最大の気配りをしろと。
「お客様である女性に対しては当然だよね。売れるホストは、一緒に仕事をしているホスト仲間や裏方スタッフに対しても気配りが出来る奴なんだよ」
――他のホストはライバルではないんですか?
「ホストって“個人商店”みたいに思われがちだけど、結構“チームプレイ”が大事なんだよね。新人の頃は指名客も付かないから先輩ホストのヘルプで接客をして、お客様の掴み方とか教えてもらったりするからね。売れっ子になる“マニュアル”なんてないから、そうやって自分で学んでいくしかない」
――先輩ホストから可愛がられるのも成功への近道なんですね。
「そして先輩から目に掛けられれば、メシもおごってくれるしね(笑)。スーツとかだって全部もらえるし、金のない時期を生き残るサバイバル術とも言えるかな」
――指名客のいない新人ホストにとっては助かりますね(笑)
「そして、いくら自分が売れっ子になっても、自分のフォローをしてくれる後輩ホストや仲間がいないと成り立たない商売だからね、自分がしてもらったことは後輩や仲間に返していく感じだね」
――店の仲間とも上手く付き合っていかないと“カリスマホスト”にはなれない?
「新人ホストは“寮”が用意されていて、そこで他のホストと共同生活をするケースが多いんだけど、その中でチームプレイが磨かれたりするんだよ。ほんと、見た目より気配りの方が大切な世界」
■そんな田島さんは一体いくら稼いでたのか?
――田島さんがホスト時代に一番稼いだ金額は?
「月収1千万円!と言いたいところだけど(笑)、28歳の時に700万円稼いだのが最高月収だったな」
――月収700万円!それでも普通に私の年収を超えてるんですけど…。
「そうは言っても、売上にしたら1200万円程度だから。“太客”が2人位いて、バースデイ絡めればイケちゃうよ(笑)」
――年収にしたら一体いくらになっちゃうんだ!?
「いやいや、そんな売上は毎月出せないから(笑)。でもね、俺が見た中で一番すごかった太客は、毎日お店に来て100万円以上使ってく女性だったな~」
――毎日100万円使うんですか?
「そう!毎日ってか、彼女が指名してるホストが出勤する日は必ず来店する。それで毎回“札束ポーン”って(笑)」
――一体何をしている方なんでしょうか?
「正体不明(笑)。でもそんな女性客を掴んだら“月収1000万円”は余裕で行っちゃうね」
■まとめ
美しい女性達に囲まれて、夜の繁華街を華麗に立ち回る男達、“ホスト”の世界。
一見華やかな業界だと思われがちだが、その実は、学歴や経歴、資格など一切効果なし。己の腕1本でのし上がるハイリスク・ハイリターンの厳しい現場であった。
だが、ハングリー精神と周りへの気配りを忘れずに、コツコツと努力を重ねていけば…、
いつかは強運が味方をしてくれるかも?知れない…。
現実に、月間売上1億円とまではいかないが、月間売上1千万円クラスのカリスマホスト達は珍しくないという。
当然、そのレベルの売上だとバック率は50%以上となり、その月収は500万円を超える世界なのである。
まさしく、学歴も資格も関係なく男が稼げる仕事のナンバーワンであろう。
アナタに“太客”を掴める強運があれば、“月収1000万円”が実現する世界なのだ。


