【体験談あり】ナイトレジャー業界の仕事は本当に”ブラック”なのか?

【体験談あり】ナイトレジャー業界の仕事は本当に“ブラック”なのか?

【体験談あり】ナイトレジャー業界の仕事は本当に“ブラック”なのか?

時は“令和元年”を迎える。つい5~6年前までは“平成不況”やら“失われた20年”などと言われ、失業者が溢れていた我がニッポンも、人手不足で倒産する会社が続出するような時代に入った。

おかげで雇用情勢は企業有利の“買い手市場”から求職者有利の“売り手市場”へガラリと変わった。
この状況は東京を始めとする都市部では特に顕著で、条件面はともかくとして“何の仕事にもありつけない”という事態はなくなったと言っていい。

そんな状況下で「リクナ〇NEXT」「DU〇A」「エン〇職」など大手転職求人サイトは、メディアを駆使して広告展開を行い“ワンランク上”の仕事への転職を、ここぞとばかりに謳っている。

しかし、そんな大手転職求人サイトには掲載されていない業界の仕事が、世の中には存在することをご存じだろうか。

その一つが。風俗関連業やキャバクラといった “ナイトレジャー業界”の仕事だ。

「大手転職求人サイトに載ってないような業界の仕事なんて、どうせ“ブラック”なんでしょ?」
皆さんはそう思うかもしれない。

その問いに答えていく前にまず、“ブラック”な仕事か否かを判断する指標とは何なのだろうか?
筆者が察するに、それは以下の3つのポイントから判断されるのではないだろうか。
1.業界の持つ “社会的イメージ”
2.収入や保険の有無といった “待遇面”
3.勤務時間や休日といった “時間面”

そこで今回は、それらの視点から“ナイトレジャー産業の仕事が本当にブラックなのか?それともホワイトなのか?”検証していきたいと思う。

ナイトレジャー業界の社会的イメージ

◆なぜ大手転職求人サイトに、ナイトレジャー業種の求人は掲載されていないのか?
冒頭にも記したが、TVのCMなどでも度々見かける大手転職求人サイトにおいて、ナイトレジャー業界の求人情報は、まず掲載されていないと言っていい。
それは何故か?
各サイトの営業マンに問うと、媒体の規定で “掲載不可業種”に指定されている、といった旨の答えが返ってくる。
しかし、どうしてそのような指定を受けるのか、さらに問うたところで誰も答えてはくれない。
だが概ね想像は出来る。
その理由は、ナイトレジャー業界が“公序良俗”に反している業種、と各媒体に認識されているためだ。
それは同業種が“風営法”の管轄下であること、そして極端な話「ナイトレジャー業界って正直言って“反社会勢力”が運営してるんでしょ?」というような、昔ながらのイメージに囚われているためである。

だが、考えてみて欲しい。
このご時世、そんな反社会勢力が運営に関わっている店なんて、警察が黙って見過ごすことはないだろう。
また、確かに過去には、風営法違反である無届けのイメクラや性感風俗店、風営法で定められた時間外に営業していたキャバクラ店などが一斉摘発されたことはあった。
しかし今ではそういった話もあまり聞こえてはこない。それどころか後に記すように、そうしたマイナスイメージを払拭するべく、尚更クリーンな経営に心掛けている企業や店舗が多い。

故に、大手転職求人サイトに見られるようなステロタイプな捉え方で、ナイトレジャー業界を一括りに“ブラック”だと決めつけてしまうのは大いに疑問である。

ナイトレジャー業界の待遇面

◆給料などの収入や社会保険などの福利厚生面はどうなっているのか?
ナイトレジャー業界に分類される風俗店やキャバクラ店など、その男性店員(店舗スタッフ)の給料はどの位なのだろう。
概ね、正社員勤務で 月給25万~30万円スタートといったところが多い。
これは他業界と比較しても、中々に高い水準の金額ではないだろうか。

その上、この金額はあくまで基本給であり、多くの店舗では売上に応じたインセンティブ(歩合給)や皆勤手当などの各種手当が用意されており基本給に加算される。
そして昇格(出世)して役職が付けば、役職手当も加算され、さらにインセンティブの額も大きくなる。

しかもその昇格するスピードは、一般のお堅い企業のようなゆっくりとしたペースではない。
ナイトレジャー業界は人の出入りが激しいこともあり、実力次第で早期の出世も可能で、入社後数年で店長に昇格して、 20代で年収1千万円以上の高収入を手に入れた、といった話も多く聞かれる。

このように、収入面においてナイトレジャー業界は“ブラック”どころか、圧倒的に“ホワイト”であると言える。

次に待遇面についてだが、正直に言ってナイトレジャー業界は給料が良い反面、社会保険や有給休暇の有無といった福利厚生面は必ずしも良いとは言えなかった。
また働く側も、どちらかというとそのような待遇面より、少しでも高い収入を求めていた側面があり、結果的にうまくバランスが取れていたような気がする。
しかし、ブラック企業の存在が社会問題化し、若者の安定志向が高まったこの時代、ナイトレジャー業界も旧態依然とした福利厚生施策では人手が集まらなくなってきた。
それに伴って風俗店、キャバクラともに待遇面の向上に力を注いでいる。

その証拠に、「ドカント」などの男性向け高収入求人サイトを覗いてみるといい。
そこに掲載されている風俗店やキャバクラの求人広告には、
社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険)完備、
有給休暇あり、
個室マンション寮完備、
日払い制度あり、
交通費全額支給、

といった手厚い待遇が記されている。
このように、待遇面においてもナイトレジャー業種は“ブラック”とは言えなくなってきている。

ナイトレジャー業界の勤務時間について

◆1日12時間労働で週休1日!?は改善されたのか?
ブラック企業であるかどうかの最も重要な指標となるのは、勤務時間や残業時間、休日の日数だと言われる。
ナイトレジャー業界はというと…、正直これまでは“ブラック”と言われても仕方のない状況にあった。

というのも、ほんの最近まで、風俗店は1日10~12時間勤務、週休1日といった勤務体系が当たり前だった。
ひどい例だと、夕方5時から翌朝5時まで12時間働いて、当日の昼には再び出勤するデリヘルスタッフの話など耳にしたこともある。
キャバクラも、以前は風営法に違反する形で深夜・翌朝まで営業していた店舗も多かったこともあり、当然に勤務時間が長くなり、休日といえば週1日の定休日のみ、といったケースも珍しくなかった。
とにかく長時間労働が目立つ業界であった。

これも待遇面と同様、以前は高収入であるがゆえに働く側もある程度納得していた部分もあるのだが、もちろん今の時代、それでは男性スタッフは集まらない。各店ともに改善を進めている。

現在、「ドカント」で各店の勤務時間欄や休日欄を見ると、8時間シフト・完全週休2日制 の風俗店はすぐに見つかる。
キャバクラも大部分が風営法に沿って24時(エリアによっては翌1時)に閉店するようになり、必然的に勤務時間は減少、週休2日制の店舗も数多く見られるようになってきた。

しかも、そういった店舗が他と比べて収入面や待遇面で見劣りするかというと、決してそのような事はない。
これは労働時間の短縮によって他の条件が犠牲になることなく、ナイトレジャー業種の労働環境が“ブラック”から脱していることを示している。

【体験談】キャバクラ勤務:男性スタッフ(26歳)の実情

◆キャバクラに転職した際の周りの反応は?
それでは論より証拠、実際にキャバクラで働いている男性スタッフにナイトレジャー業界の仕事に関して実情を聞いてみよう。

I氏(26歳)東京の多摩地区出身の26歳
・勤務先:都内某大手キャバクラグループ
・役 職:マネージャー
・勤務歴:1年半

ダークグレーのスーツを爽やかに着こなすイケメンのI氏を前に思わず聞いてしまう。

――全くの独断ですけど、夜の世界で働く人って、派手なスーツでギラギラしてるイメージを持ってたんですが、全然違いますね(笑)
「まぁ、昔かたぎな上司の中には、そういう人もいますけどね(笑) でも僕と同年代のスタッフに、そんなファッションしてる奴はまずいないですね」

――普通に昼職のイケてるサラリーマン風というか…。
「いやいや、普通のサラリーマンなんですけど(笑)」

――そうですよね(笑) でも仕事は夜、場所は歓楽街って考えると、やっぱり昼職の会社の勤め人とはちょっと違いますよね。キャバクラの仕事を始める時に周りの反応ってどうでした?例えばご両親には伝えてますか?

「転職した時に伝えましたよ。反応はというと…、僕の両親って●●駅前で居酒屋をやってるんですよ。だからなのか水商売に対しての抵抗もないみたいで…。電話してキャバクラの会社に転職することを話したら『あぁそう、大変だろうけど頑張んな』って、そう言われて終わりでしたね(笑)」

――もともと理解のある親御さんだったんですね。彼女とかはいたんですか?
「いましたね」

――彼女は大丈夫だったんですか?可愛い女の子がいっぱいの職場で働くワケだから揉めたりとか…。
「いや、仕事条件面なんかを話したら、給料上がるんだったらいいんじゃないの、って感じで全然気に掛けない様子でしたね」

――これまた理解のある彼女さんだったと。
「ただ『店の女に手を出したら殺す!』って釘は差されましたけどね(笑)」

――おお…、でもまだ生きてるっていうことは、手を出してないと?
「もちろん!ウチの店、風紀(男性スタッフと女性キャストが関係を持つという意味の業界用語)は罰金100万円なんで。そんな罰金を払った上に殺されるなんて割に合わないですから(笑)」

――友達の反応はどうでした?
「最初は“キャバ嬢とヤリ放題?”なんてバカにしてましけど、給料の話をしたら皆黙っちゃって。最後には“オレも転職しようかな”ってムードになりましたね」

◆ナイトレジャー業界で働く前の職業は?
――“転職”と言うことは、今の会社に入社する前はどんな業界で働いていたんですか?
「アパレル業界の会社で働いてました。元々ファッションに興味があったんで…」

――だからオシャレなんですね。それで、転職を思い立った理由は?
「とにかく忙し過ぎて…。残業や休日出勤は当たり前で年末年始やお盆、ゴールデンウイークなんかもほとんど出勤ですから…。しかもサービス残業ばっかりで、勤務時間の割には給料が安いし…社内販売で服も買わなきゃいけないし…」

――それは、典型的な、ブ、ブラック企業…?
「もともとアパレルとかファッション業界って、そういう傾向があることは分かってたんですけどね。実際やってみると、続けていくうちに自分の興味どうこうよりも、仕事量に見合った給料が欲しいと思うようになったんですよね…」

――そりゃそうですよね。でも何で転職先をナイトレジャー業界に決めたんですか?
「ある日、残業が終わって深夜に帰宅して“あ~もうイヤだ~”なんて思いながら、スマホで「高収入」「男性」「求人」なんてキーワードを適当に入れて検索してるうちに、男性向けの高収入求人サイトを発見して、そこに載っていた求人情報を見た、という感じですね」

――でも、ナイトレジャー業界って、抵抗はなかったですか?
「ん~、僕の場合は、風俗店には少し抵抗がありましたね。だけど、キャバクラに関しては特に無かったですね。実家が居酒屋なんで、ジャンルは違えど“飲み屋”だろ、って感覚だったんで…」

◆キャバクラで働くI氏の給料や待遇面は?
そのように語るI氏は現在のキャバクラグループに入社後、アパレル業界で身に付いた“スマート”な立ち居振る舞い、またブラック企業の仕事を経験することにより図らずも身に付いた“ガッツ”を、いかんなく発揮して出世を果たした。

――入社して1年半で“マネージャー”の役職に就いてますが、入社した時と現在の給料については?
「入社した時は、月給30万円だったのが今は月給40万円位。それと売上に応じたインセンティブ(歩合給)が、入社した頃は数万円だったのが今は約10万円、そんなところですね」

――てことは、締めて1カ月の収入は50万円!20代半ばにしては相当な高給取りですよね。そりゃあ友人たちも転職も考えますね。
「いや、僕なんてまだまだ。“店長”やその上の“エリア統括”になれば年収1千万円を軽く超えますから」

――今のお店の福利厚生や待遇面ってどんな感じなんですか?
「社会保険は完備してるし、有休制度もあります。それと、僕は利用してませんがマンションの個室寮があって、不動産屋を通じて借りる場合の半額程度の家賃で入れますね。日払い制度やスーツも支給されるんで、地方から体一つで上京してくる奴も多いですよ、すぐに仕事が始められますから。後は…あぁ“まかない”が出ますね、店にキッチンがあるんで。ボリュームもたっぷりで独身の若手に好評ですね、食費も浮くし。もちろん僕も食べてますよ」

――飯付き・家付きなんて、スッゲー充実ぶりじゃないですか!
「でしょ!給料を始め、条件面は前の会社より格段に上がってるんですよ。だから文句は全くないですね」

◆月収50万円!そんなI氏の勤務時間や休日は?
――メッチャ良い待遇ですけど…その分というか、勤務時間や休日なんかは前の会社と同様“ブラック”なんじゃないんですか?
「勤務時間は夕方5時~翌2時迄、休憩も取れるんで、まぁ実働8時間って感じですね。残業とはか一切ないです。休日は週休1日、ただし週休2日も選択出来るようになってます。僕は今のところ休日手当が出るんで週休1日でガンガンやってますけど」

――自分のスタイルに合わせて休みの日数を選択できるのもいいですね。
「ウチはアルバイトでも働けますよ。時給1,200円からスタートで、学生とかフリーターとか週3日とかで働いてますよ」

――なるほど、最初から正社員で毎日働くスタイルではなくてもOKなんですね。
「そうですね、男子スタッフにも“体験入店”で歓迎してますよ。1日仕事を体験して店の雰囲気を知ってもらってから入社を決めて下さい、って感じですね。もちろん日払いで給料は払いますし」

――んー。何か良い事ばかりで面白くないですね(笑) なんか働いていて嫌な事はないんですか?
「えっ?嫌な事ですか(笑) んー…」

――上司が体育会系とか?オラオラ系とか?酔っ払いのお客さんが嫌だとか?
「うーん…、上司も普通のリーマンっぽいからなぁ(笑) 怒鳴られたこともないですよ。泥酔するお客さんはたまーにいますね、月に一人とか二人とか…。だいたいは女の子が上手くあしらいますけどね。そもそも泥酔者は店に入れませんから」

――それじゃあ良い事ずくめじゃないですか!ずるい!!
「いやぁ、そう言われても…。そうだ!たまに仕事終わりに店の女の子達と飲んだりするのはキツいですね、体力的にも精神的にも…。女の子達もストレスがハンパじゃないんで、深夜から昼過ぎ頃までメッチャ飲むわ歌うわで…」

――えええ!?そんなのご褒美じゃないですか!
「いやいや、お客さんとか同僚の女の子のグチから始まって、店の文句とか超ドギツイですからね(笑) もう女性不信になりますよ…」

――いつでも私を誘って下さい!そして今後もこの業界で生きていくと。
「もちろん。人によっては胡散臭い仕事だと思われるかもしれないけど、僕は今の仕事、気に入ってるんで。まずは店長目指して頑張りますよ!」

【まとめ】ナイトレジャー業界の仕事は“ブラック”or“ホワイト”?

ここまでナイトレジャー業界の仕事、その実態について記してきた。
その上で問いたい。
ナイトレジャー業界の仕事は “ブラック”なのか?
賢明な皆さんならお分かりだろう。 もちろん答えは「ノー」だ。

もともとの高い給料水準、さらに近年における待遇面や勤務条件面の目覚ましい改善なども加味すると、 むしろ“ホワイト”といっていいくらいだ。
しかしそれでもまだ、過去のマイナスイメージから「ホントに~?」と疑っている人はいるだろう。
しかし、そんなマイナスイメージを払拭するために、法律の遵守はもちろん、待遇面や勤務時間・休日といった時間面を改善する努力を各店が行ったことにより、ナイトレジャー業界の仕事が“ホワイト”に向かったと言えるのだ。

もちろん、中にはまだ“ブラック”な店舗はあるかも知れない。
しかしそれは他の業界も同じだ。
また、幸いなことに、現在では「ドカント」のような男性向け高収入求人サイトに、多数のナイトレジャー業界の店舗が求人情報を掲載しており、募集条件の詳細をチェックすることが出来る。
そして、SNSの発達により、募集情報に“ウソ”があるとすぐに発覚する可能性が高く、そこからブラック企業が明るみに出るようになった。
そのような事情もあって、情報の信頼度も上がって来ている。

ここはひとつ、過去のイメージを振り払い、仕事選びの際には“ナイトレジャー業界”を選択肢に加えるのもアリではないだろうか…。